研究課題/領域番号 |
07253223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
香川 靖雄 自治医科大学, 医学部, 教授 (30048962)
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研究分担者 |
太田 敏子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (40233134)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Hyperthemophile / Chaperone / HSP70 / Heat shock protein / racemase / ATPase / archaea / renaturation |
研究概要 |
超好熱菌は単にその極限環境のみでなく、イントロンやヒストンを持つ原核生物として従来の常識を覆す存在である。まず超好熱菌の培養法とDNA抽出法の困難を克服した。新培養は高圧を要せず、また集菌の邪魔になる粉末硫黄をシスチンに変えた。 本研究では超好熱菌のDesulfurococcusの分子シャペロンの遺伝子をクローニングし解明その遺伝子構造を決定した(Kagawa, Y. et al.: Biochem. Biophys. Res. Commun. 214: 730-736, 1995)。この超好熱菌の極度に安定なシャペロンは他の常温菌の複雑な要素と異なり、僅か一種のサブユニットのオリゴマーで、変性した常温生物酵素(リゾチーム)や超好熱菌酵素類を再生させ活性を回復できる点で注目される。その構造は古畑菌および哺乳類のt-複合体ペプチドと類似の構造であって、常温菌や従来の好熱菌(75℃程度の生育温度)のHSP60とは殆ど共通の構造は無かった。しかし、その相同構造部分はequat orialに集中し、ペプチド主鎖との作用点がここにあると考えられる。 常温菌の重要なシャペロンであるHSP70の類似遺伝子の捜索の過程でアスパラギン酸ラセマーゼ遺伝子が単離され、塩基配列決定にも成功した。この酵素はそれ自体がシャペロン活性の一種を持つと推定されているので、実用化を目指して大量発現を行い、活性を検討している。さらにエネルギー変換の中心的膜酵素であるATPaseの遺伝子遺伝子のクローニングにも成功した。この酵素はそれ自体でシャペロン活性を持つので、この酵素の大腸菌内での大量発現にも成功した。これは極めて高い特異性を持つ。
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