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酵母CDC28キナーゼファミリーのPHO85キナーゼによる転写と細胞周期の制御

研究課題

研究課題/領域番号 07254210
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

西沢 正文  慶応義塾大学, 医学部, 講師 (20218150)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード細胞周期 / 酵母 / プロテインキナーゼ / Cdkインヒビター
研究概要

1. Pho85キナーゼと相互作用する因子の遺伝学的探索。pho85変異株中でG2サイクリンを過剰発現すると生育停止が起こること、pho4欠失では生育停止は抑圧されないことを見いだした。CLB2過剰発現株では大きい芽を持ち核が境界面に位置した状態で生育停止した細胞が多く観察された。pho80変異株中でCLB3を過剰発現すると芽が異常に伸長した細胞が多く観察された。これらの結果はPho85キナーゼがG2/Mの移行やM期の終了に関与している可能性を示している。
細胞周期進行を阻害する薬剤のpho85変異株に対する効果を調べたところ、benomyl, MMSや紫外線照射に対しては野生株と差がなかったが、ヒドロキシ尿素に対しては感受性を示した。これはヒドロキシ尿素処理による生育停止からの回復の欠損によることがわかった。またCLB5を過剰発現するとヒドロキシ尿素に対し超感受性となった。これらの結果から、Cdc28/CIb5の阻害因子であるp40Sic1に対するPho85キナーゼの作用を調べたところ、p40Sic1がPho85キナーゼによって試験管内でリン酸化されること、pho85変異株中ではp40Sic1の分解が遅くなることを見いだした。これによりPho85キナーゼの標的の一つがCdkインヒビター(CKI)であるp40Sic1であり、Pho85キナーゼがCKIの分解を促進することにより、細胞周期進行に関与する可能性が示された。
2. Pho85キナーゼと相互作用する因子の生化学的探索。酵母抽出液のゲル濾過、抗体アフィニティーカラム、およびGST-Pho85をリガンドとするアフィニティーカラムによる分析により、Pho85が他の数種の蛋白質と複合体を形成していること、複合体の形成にはPho80が重要な役割を果していることがわかった。
3. Pho85キナーゼの機能ドメインの解析。種々のPho85キナーゼの変異体とPho80との結合親和性を調べたところ、E53A変異体はPho80に結合せず、K58A変異体は結合力が弱くなっていることがわかった。またPHO80を過剰発現するとE53A変異は抑圧されなかったが、K58A変異は抑圧された。これらのことから、E53残基はPho80との結合に重要であることがわかった。
4. SKO1/ACR1とPHO85との遺伝的相互作用の解析。RAS-cAMP経路の下流に位置すると考えられるSKO1とPHO85との遺伝的相互作用をsko1欠失変異の導入あるいはSKO1過剰発現により調べたが、pho85変異形質の抑圧は見られなかった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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