研究概要 |
XPD群を相補するXPDcDNAは〜2.4kbで、760アミノ酸残基ペプチド(計算分子量78k, pI7.4; SDS-PAGE分子量〜80kD)をコードし、ヘリカーゼモチーフ(I, Ia, II, III, IV, V, VI)とDNA結合モチーフをもった。XPD-SV40細胞にCMV-promoter下に組み込んだXPDcDNAプラスミドのトランスフェクタントは正常に近いUV抵抗性を得た。XPD蛋白質はATP, Mg^<2+>-依存性の修復ヘリカーゼであり、またTATA配列をもつdhfr断片のRNA合成開始の複合体中にウエスタン分析でXPD蛋白質を検出した。XPD蛋白質C末のArg722〜Gly735を選び、ウサギ抗XPD抗体を作成した。ProteinA精製IgGのXPD抗体はヒト正常とHeLa細胞の細胞抽出液(CE)と核抽出液(NE)の中に80kD XPD蛋白質を認識した。日本人XPDの5株の核抽出液の10-20μg蛋白質をウエスタン分析すると、(i)3株では80kDがHeLaと同じ濃度で検出され、XPDcDNAを3分割したprimersを用いたXPDmRNAのRT-PCRでもすべての断片が期待どおり増幅された(ミスセンス変異)、(ii)1株では長い85kDが1/3量が検出された(スプライス異常または挿入変異の可能性)、(iii)1株のXPD細胞のNEでは抗体が認識する蛋白質が検出されなかった(ナンセンス変異)。
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