研究課題/領域番号 |
07256214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
本間 好 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60192324)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 細胞内情報伝達 / セカンドメッセンジャー / イノシトールリン脂質 / エフェクター酵素 / GTP / 低分子量G蛋白質 |
研究概要 |
1.PLCδに結合する新規タンパク質として新規にクローニングしたp122に関して以下のことが判明した。i)p122はRhoのみならずCdc42Hsに対してもGAP活性を示すこと(RhoA>Cdc42Hs>>Racl)、i)p122は精製PLCδ1のPIP_2水解活性を強く促進するが、PLCβ1、PLCγ1、PLCγ2に対する活性促進効果は小さいこと、ii)PLCδ1の活性促進にはGAPドメイン近傍の領域が必要であること。これらの結果より、p122がPLCδ1の驚異的な活性化因子であることが明らかになった。また、p122がRhoまたはCdc42Hsの下流に存在しPLCδ1にシグナルを伝える可能性が示唆された。 2.生理的条件下でp122によるPLCδ1の活性化が惹起される可能性について検討し、次のような結果が得られた。i)p122-過剰発現COS細胞においてはp122-PLCδ1の分子会合が観察されたが、過剰発現の認められない3Y1、MDBK、PC12、Raji細胞等では観察されないこと、i)GST-p122を用いた結合実験よりp122とPLCδ1の2分子の結合が極めて弱いこと(約1/50の結合比)、ii)p122-過剰発現COS細胞のIP_3レベルはコントロール細胞のそれに比して有意に高いこと。以上の結果は、p122-PLCδ1の相互作用が1:1の直接的な関係でない可能性を示している。 3.一方、GST-p122を用いた結合実験よりp122に特異的に強く結合する分子が複数存在することが判明した。特異的なp122結合タンパク質としては64kDa、55kDa、27kDaの分子が挙げられる。 4.以上の結果は、細胞内ではp122が第三の因子を介してPLCδ1の活性化因子として機能する可能性を示している。さらに、これらの研究成果はGタンパク質を介した新しいPLC活性化経路につながる。
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