研究課題/領域番号 |
07257224
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立予防衛生研究所 |
研究代表者 |
竹森 利忠 国立予防衛生研究所, 免疫部, 部長 (60114295)
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研究分担者 |
徳久 剛史 千葉大学, 医学部・高次機能センター, 教授 (20134364)
長岡 仁 国立予防衛生研究所, 免疫部, 研究員 (20270647)
木元 博史 国立予防衛生研究所, 免疫部, 研究員 (20225080)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 胚中心B細胞 / V_H遺伝子 / 体細胞超変異 / error prone DNA repair / 高親和性B細胞 / CD40 / B7-2 / MAPキナーゼ |
研究概要 |
5カラーによるFACSを用いた解析により、特定の表現型(B220^<high>/PNA^<high>/IgM^-/IgD^-)を有する胚中心Ig B細胞が免疫後著しい細胞分裂を伴い一過性に増殖することを明らかにした。増殖の過程で体細胞超変異(somatic hypermutation)がIg V_H遺伝子に蓄積され、免疫後2週目に高親和性を有するIg B細胞クローンが選択される過程で細胞数を著しく減少することを明らかにした。これまでに体細胞超変異はIg陰性のcentroblastで蓄積しIg陽性細胞へ分化し、この段階で抗原による高親和性B細胞クローンの選択が行われると考えられていた。本研究の結果は、これまでの想定とは異なり、体細胞超変異の蓄積と抗原による選択が同時に分裂を伴うIg陽性B細胞で行われる可能性を示唆し、error prone DNA repairが関与すると思われる体細胞超変異誘導機構を考える上で、その可能性は高いものと思われる。 一方、分裂Ig B細胞増殖とともに異なったマーカーを有する免疫に用いた抗原に結合するB細胞の産生を認め、それらの細胞は血清学的に抗体産生細胞とその前駆細胞あるいはB-1 B細胞とは異なることを明らかにした。それらの細胞の多くは細胞周期停止期にあり、記憶細胞集団が含まれる可能性が示唆され、抗体V遺伝子における体細胞超変異の有無を確認している。 一方、胚中心形成にはCD40-CD40Lを介した刺激が、また体細胞超変異の活性化には胚中心内でのB7-2-CD28を介した刺激が重要な役割を果たすことが示唆されている。しかし、いずれもどの様な細胞内遺伝子分子が関与するかは不明であることから、CD40を介したB細胞刺激伝達経路を生化学的に解析し、CD40によりMAPキナーゼが活性化されることを新ためて明らかにした。またin vitroでのT細胞存在下における胚中心B細胞活性化機構を明らかにするためin vitroの系を確立した。
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