研究課題/領域番号 |
07258203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西郷 薫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50136454)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Bar遺伝子 / 転写制御 / 位置情報 / ヘッジホッグ / ウイングレス / エンハンサー / ショウジョウバエ / 細胞分化 |
研究概要 |
ショウジョウバエのホメオボックス遺伝子BarH1/BarH2は、約80kbにわたる一群の共通エンハンサー(コエンハンサー)により制御され、機能的に互いにredundantである。この制御機構は、特に成虫肢分化におけるBarH1/BarH2発現に関して、hedgehog/wenglessを頂点とする位置情報遺伝子カスケードの支配下にあることを昨年度示している。この遺伝子カスケードは、いくつかの細胞にわたる極めて複雑なシグナル伝達経路ではあるが、ハエからヒトに至る全ての生物の細胞機能分化の基本に関わる仕組である。hedgehogの後部区画での発現により、分泌されたHedgehog蛋白質による前後軸の形成と、winglessによる背腹軸の交点近傍に生じた"中心"が、BarH1/BarH2の円環状発現に必須であるとの考えを検証するために、wingless発現を減じることで"中心"を重複化し生じた2つのBarH1/BarH2円環間の発現干渉実験を行った。その結果、BarH1/BarH2円環の内縁まで中心領域が占めそこから分泌性の蛋白質が放出されそれにより極座標情報が決められていることが分かってきた。またこの実験の過程で、winglessの発現は、hedgehogにより誘発されたdppにより抑制されること、winglessによる重複円は、捻れているこのも分かり、BarH1/BarH2が、位置情報を解析する際の良いマーカーになるこのも分かった。BarH1/BarH2の複眼細胞特異的エンハンサー及び肢特異的エンハンサーの構造を決め、また発現が同じでも関連エンハンサーは経時的に変化すること、円環状発現エンハンサーにも内部構造があることが分かった。
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