研究課題/領域番号 |
07259219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)蛋白質研究奨励会 |
研究代表者 |
豊島 正 財団法人蛋白質研究奨励会, ペプチド研究所, 主任研究員 (40112007)
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研究分担者 |
芝 哲夫 財団法人蛋白質研究奨励会, ペプチド研究所, 所長 (30028089)
山本 敏弘 財団法人蛋白質研究奨励会, ペプチド研究所, 研究員 (00230574)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ガングリオシドM5 / 蛍光標識 / 7-nitrobenz-2-oxa-1,3-diazole基 / 4-O-アセチルシアル酸 / t-Butyldiphenylsilyl基 / アリル系の保護基 / 化学合成 / 糖脂質 |
研究概要 |
本研究では細胞分化あるいは細胞間認識などの生体機能に関する鍵物質である複合糖質分子を要求に応じて合成し、その生物学的研究の推進に貢献することを最終目的とし、それに伴う有機合成方法論の開発に関する研究を行ってきた。 今年度は、ウニの卵より単離されたガングリオシドM5の受精における生物学的意義を明らかにする目的でその脂質部分をNBD(7-nitrobenz-2-oxa-1,3-diazole)基により蛍光標識した誘導体を合成した。ガングリオシドM5の主要脂肪酸は炭素数20前後であるのでその部分の鎖長を合わせε-アミノカプロン酸を2残基結合し末端アミノ基にNBDを結合した誘導体ならびにε-アミノカプロン酸が1残基の短鎖誘導体を合成した。現在この誘導体を用いてウニの受精時におけるガングリオシドM5の生物的意義について検討中である。 一方、シアル酸には5位のアミノ基以外の水酸基が部分的にアセチル化されて重要な生理活性を示すものが多く存在する。O-アセチルシアル酸含有糖鎖の生理的意義を解明する目的でその合成法の開発を目指して研究を行った。モデル化合物として4-O-アセチルシアリルα2-6-D-ガラクトースを選びシアル酸から10工程で得られる4位にTBDPS(t-butyldiphenylsilyl)基を有するグリコシルドナーと6位遊離のガラクトース誘導体を縮合してジサッカリドとした。この中間体のTBDPS基以外の保護基を全てアリル系の保護基に置換し、TBDPS基をアセチル基に変換した後、得られた化合物のアリル系保護基を全て脱離することにより4位のみがアセチル化された目的物を得ることができた。この方法によりさらに長い糖鎖が合成可能になったので現在さらに糖鎖を延長した誘導体の合成を検討している。
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