研究課題/領域番号 |
07262203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三木 清史 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 助手 (30212228)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 中胚葉 / 遺伝子発現制御 / トランスジェニックマウス / 原条 / 脊索 |
研究概要 |
マウスBrachyury(T)遺伝子は中胚葉誘導に伴って原条の細胞で発現する遺伝子である。申請者らは中胚葉誘導を遺伝子発現のレベルで理解するために、T遺伝子を中胚葉細胞のマーカー遺伝子として捉えた。これまでにその発現制御機構を胎児性癌細胞P19の分化系で解析し、P19細胞の分化に依存してT遺伝子の発現を制御する配列が-299から-127の配列の中に存在することを明らかにしてきた。本研究では、P19細胞を用いたin vitroの系で示された制御領域が、T遺伝子が発現する原条や脊索の細胞においてもT遺伝子の発現を制御しているかどうかを知るために、5^1上流域を連結したLacZ遺伝子のトランスジェニックマウスを作製した。LacZ遺伝子の時期および組織特異的な発現を解析したところ、5^1上流-2400までの領域を導入した7.5日胚では原条特異的にLacZ遺伝子の発現が見られた。さらに8.5〜9.5日胚でも原条と尾芽で特異的な発現が見られた。一方、-350までの領域を導入した7.5〜9.5日胚でも原条と尾芽でLacZ遺伝子の特異的な発現が見られたが、その発現領域は前後軸のより後ろ側に限定していた。また、いずれの系統においても脊索での発現は観察されなかった。これらの結果は、(1)原条と尾芽での発現に必要な領域は、P19細胞での発現に必要な領域と対応していること、(2)脊索におけるT遺伝子の発現は、原条や尾芽とは違った制御を受けていること、さらに、(3)原条や脊索における発現パターンを修飾する制御配列が-2400から-350の中に含まれている可能性を示している。
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