研究課題/領域番号 |
07262207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
影山 龍一郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (80224369)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ヘリックス・ループ・ヘリックス / 神経分化 / 無脳症 / 神経管閉鎖不全 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
哺乳動物の神経分化機構を明らかにする目的で、ヘリックス・ループ・ヘリックス(HLH)型転写因子HES-1を同定し、神経分化における役割を解析してきた。我々は、今までに、HES-1は正の神経分化因子Mash-1に対してドミナント・ネガティブな作用を示し、神経分化を抑制することを明らかにしてきた。今回、さらにHES-1ノックアウトマウスを作製し、loss-functionの解析を行ったので以下に報告する。 HES-1ノックアウトマウスでは、胎生9.5日目頃から頭部神経管閉鎖不全がおこり、open brainになった。その後、神経細胞死がおこり、やがて無脳症に至った。免疫組織学的解析を行ったところ、HES-1ノックアウトマウスではニューロフィラメントおよびL1接着因子陽性のニューロンが正常よりも早く出現しており、神経分化が早く進行することが示された。HLH型神経分化因子Mash-1の発現をしらべたところ、正常よりも早く、しかも高レベルな発現が見られた。以上の結果から、HES-1欠損によりMash-1活性が強まり神経分化が正常よりも早く進行すること、おそらくそのために頭部神経管閉鎖不全がおこることが示唆された。同様に、網膜においても神経分化が早く進行しており、正常な層構造が維持できずに、異常なロゼット構造を形成した。以上の結果から、脳や網膜の形態形成には、HES-1のような神経分化抑制因子が非常に重要な役割を担っていることが明らかとなった。従って、正常な神経発生には、Mash-1のような正の神経分子因子とHES-1のような神経分化抑制因子がバランスよく機能することが重要であるといえる。
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