研究課題/領域番号 |
07264213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 絋一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (80011948)
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研究分担者 |
反町 洋之 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (10211327)
石浦 章一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (10158743)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 脳細胞 / アミロイド蛋白質 / アルツハイマー病 / プロテインキナーゼC |
研究概要 |
老人痴呆脳に特徴的な老人斑の主成分は、アミロイドβタンパク質である。この小ペプチドは、アミロイドβタンパク質前駆体(APP)の異常プロセシングによって生ずる。本研究では、APP遺伝子に変異を導入し、細胞に発現させることによって、その細胞内移行やプロセシングの変化を明らかにし、過剰発現によるアポトーシスの機序解明を目標に実験を進めた。 家族制アルツハイマー病の一部の家系では、APPの遺伝子変異が原因で発病することが明らかになっており、アルツハイマー病でのAPPの重要性が示唆されている。そこで、まずAPPの細胞内移行変異系を培養細胞で確立することを目的にして、APPへの変異の導入を行った。変異には、APP遺伝子の糖結合部位のAsnをAlaに変化させたもの、分泌シグナルを欠失させたもの、エンドソーム取り込みシグナルを欠失させたもの、リソゾーム移行シグナルを欠失させたもの、などを用いた。これらcDNAをCOS-7細胞にトランスフェクトし、APPの分泌や細胞内移行を検討した。その結果、細胞内移行シグナルを欠いたものでは、細胞外への分泌が促進されていることが明らかになった。また一般的に、発現量が多いものほど細胞死が誘発された。 APPの細胞外への分泌に、PKCを代表とする情報伝達系が関与していることが判明した。これは、PKCαアンチセンスを細胞に導入した実験より得られた結果で、複雑な細胞内クロストークの一面が認められた。
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