研究課題/領域番号 |
07264248
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
加藤 兼房 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 部長 (50022801)
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研究分担者 |
伊東 秀記 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 研究助手
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ストレス応答 / ストレス蛋白質 / クリスタリン / HSP27 / HSP70 / 脳虚血 / アラキドン酸 / プロテイン キナーゼ |
研究概要 |
1)C6ラットグリオーマ細胞に亜砒酸ストレス(50-100μM/1h)あるいは熱ストレス(42℃/30min)を負荷する際に、アラキドン酸カスケード代謝活性を修飾し、細胞内遊離アラキドン酸濃度が増加する薬剤を共存させると、ストレスによって活性化された熱ショックファクター(HSF)のDNA結合能が長時間持続し、hsp27、αBクリスタリンおよびhsp70の転写・合成が促進されることが分かった。ラットにaspirin(cyclooxygenaseを阻害する)を投与して熱ストレスを負荷すると肝、副腎などでの上記のストレス蛋白質の誘導が促進され、アラキドン酸カスケードとストレス応答が密接に関連していることが個体レベルでも証明された。 2)protein kinase Cの活性化剤であるホルボールエステル、PMA、およびserine/threonine protein phosphataseの阻害剤であるオカダ酸も、MAP kinase-phospholipase A_2-アラキドン酸カスケードの活性化をもたらし、ストレスによって活性化されるHSFのDNA結合能を持続させ、ストレス誘導を促進することが分かった。 3)Protein kinase A-cAMP系の促進状態は、hsp27のストレス応答には促進的に、しかし、αBクリスタリンの誘導には逆に抑制的に作用した。一方、hsp70の応答は影響を受けなかった。cAMPを介するストレス応答の修飾は、HSFレベルではなく他の転写因子(CRE)を介した修飾であることが推測された。 4)スナネズミおよびラットを用いて脳虚血および虚血耐性とhsp27の発現部位・細胞および時期の関連を解析した。虚血ストレス負荷後のhsp27の発現増加はおもに反応性のアストログリア細胞で、しかも虚血耐性獲得時期とは相関がないことが明らかになった。hsp27は、脳損傷の修復に関与してことが示唆された。
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