研究課題/領域番号 |
07265203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
上島 励 筑波大学, 生物科学系, 助手 (20241771)
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研究分担者 |
小林 悟 筑波大学, 生物科学系, 講師 (90225508)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ミトコンドリアDNA / ゲノム構造 / 遺伝子配置 / 分子進化 / 系統解析 / 後生動物 / 軟体動物 |
研究概要 |
本年度は、ゲノム構造に著しい多様性の見られる軟体動物腹足綱に中心として研究を進め、腹足綱の上位分類群(亜綱)の系統解析を行った。有肺亜綱柄眼目に属するツクシマイマイと、後鰓亜綱としては最も原始的な上科に属するコシイノミガイについて、ミトコンドリアDNA(mtDNA)の全塩基配列を決定し、そのゲノムにコードされている全遺伝子を同定した。本研究によって明らかになった2亜綱のゲノム構造を前鰓亜綱のメガイアワビと比較し、腹足類のmtDNAの遺伝子配置について、分岐分類学的解析を行ったところ、前鰓亜綱が他の動物門と共通する原始的な配置を示すのに対し、有肺亜綱と後鰓亜綱は特殊化した派生的な遺伝子配置を多数共有していることが明らかになった。この結果は、有肺亜綱と後鰓亜綱が系統学的に近線であることを明確に示している。また、mtDNAにコードされている全蛋白質遺伝子の塩基配列を用いて、3亜綱の系統関係を解析したところ、やはり有肺亜綱と後鰓亜綱が単系統群をなすことが示され、遺伝子配置を指標とした系統解析の正当性が確認された。なお、3亜綱の主な上位分類群について、特徴的な遺伝子の境界領域をPCR法により増幅し、各亜綱内における遺伝子配置の変異を調べたところ、基本的な遺伝子配置には変化がなく、我々が全塩基配列を決定した材料は各亜綱の典型的な遺伝子配置を反映していることが確認された。また、系統学的位置に問題の多い異旋類のクチキレガイについては、ゲノム構造の一部を決定したところ、有肺亜綱や後鰓亜綱と共通する派生的な配置が認められたが、一方で、前鰓類に似た原始的な配置も見られた。この結果は、異旋類が有肺亜綱と後鰓亜綱の祖先に当たる原始的な分類群であり、異旋類が有肺亜綱や後鰓亜綱と共に単系統群をなすというHaszuprunarの分類体系を支持する。
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