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葉緑体の系譜の葉緑体遺伝子全構造からの解明

研究課題

研究課題/領域番号 07265205
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

小柳津 広志  東京大学, 農学部, 助教授 (70177301)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード藻類 / 葉緑体 / 分子進化 / 系続 / ミナトハネモ
研究概要

葉緑体の遺伝子構造(配列)から藻類の進化を解明するため、今年度は海産緑藻であるミナトハネモのオルガネラ画分DNAの配列を約30キロベース解読した。これらのDNAの塩基配列の相同性をDNAデータベースで調べると、他の藻類の葉緑体に相同な配列は見あたらず、ミトコンドリアに対して高い相同性を示したので、これらはミトコンドリアの配列と判断された。配列の詳細な解析は行っていないが、GC含量では約55%と他の生物のミトコンドリアが30%から40%台前半のGC含量を有するのに比べ著しく低い値であった。従って、ミナトハネモは進化上きわめて特殊な藻類である可能性が示唆された。ここれとは、別に緑藻を中心とした代表的な藻類のrbcLおよびpsbAの遺伝子配列をPCRにより増幅して解読してデータベースのものと比較した。その結果、rbcLでは藻類がシアノバクテリアとプロテオバクテリア系統の2系統に分けられるなど、これまで考えられていた系統関係と異なった結果を与えた。psbAではある種のプラシノ藻(Mesostigma)が陸上植物の祖先である可能性が強く示唆された。また、ミナトハネモはクラミドモナスに高い類縁性を示し、ssurRNA配列での系統的位置とは異なった結果であった。ssurRNA配列も含めて、それぞれの配列が与える系統関係は少しずつ異なり、この原因が葉緑体の複雑な共生の歴史に由来するものと類推されるが、系統樹作製法の限界もあり、今後より多くの情報を基にさまざまな手法で検討が必要であろう。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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