研究課題/領域番号 |
07265219
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩永 貞昭 九州大学, 理学部, 教授 (90029942)
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研究分担者 |
牟田 達史 九州大学, 理学部, 助手 (60222337)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | α_2マクログロブリン / カブトガニ体液 / 無脊椎動物 / ヒトα_2マクログロブリン / プロテアーゼインヒビター / 生体防御系 / 補体C8因子 / チオールエステル |
研究概要 |
米国産カブトガニ(Limulus polyphemus)のα_2マクログロブリンのcDNAクローニングと全アミノ酸配列:α_2マクログロブリン(α_2M)は、血漿中に多量存在する高分子量プロテアーゼインヒビターであり、無脊椎動物から脊椎動物に至るまで数多くの種から単離されている。カブトガニもその血漿及び血球細胞内に多量のα_2Mを含み、様々なプロテアーゼに対し阻害活性を示す。また、最近、Limulus α_2Mが赤血球を溶血させる補体様活性を持つことが報告されている。本年度は、Limulus α_2Mの構造と機能の相関を明らかにする一歩として、全アミノ酸配列の決定を行った。精製α_2Mの部分アミノ酸配列を基にPCR primerを作製し、血球total RNAを鋳型としてRT-PCRによりプローブを調製し、血球cDNAライブラリーのスクリーニングを行った。得られた3種のオーバーラッピングクローンと5′RACE法を用いることにより、Limulus α_2MをコードとするcDNAの全塩基配列を決定した。Limulus α_2Mは25残基のシグナル配列と1482残基のインヒビ-領域から成り、他の哺乳類のα_2Mとの相同性は、それぞれ、ヒト28%、ラット28%、マウス29%であった。α_2Mファミリーの特徴であるthiol-esterドメイン近傍は高い相同性(ヒトα_2Mと54.4%)を示したが、N末端部分においてはα_2Mファミリーとの相同性は低く、むしろヒトC8のγ鎖と相同性の高い領域が存在した。また、ヒト、ラット、マウスのα_2M間で保存されている2つのinterchainのシステイン残基はLimulus α_2Mでは存在しなかった。
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