研究課題/領域番号 |
07266209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
熊田 衛 東京大学, 医学部(医), 教授 (00110487)
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研究分担者 |
桑木 共之 東京大学, 医学部(医), 助手 (80205260)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 遺伝子操作マウス / エンドセリン-1 / 心臓交感神経 / 心臓迷走神経 / 血圧 / 心拍数 / パワースペクトル / R-R間隔 |
研究概要 |
遺伝子操作マウスにおける心臓機能の調節を研究するための方法を新たに開発し、エンドセリン(ET)-1遺伝子欠損マウスのヘテロ接合体(ET-1^<1+/->)に適用した。無麻酔状態でマウスの瞬時血圧を計測し、心拍数を心電図R-R間隔より求めた。血圧および心電図R-R間隔よりパワースペクトルを計算し、血管運動神経の交感神経活動、心臓交感神経および心臓迷走神経活動を評価した。ET-1^<1+/->と同腹野生型マウスとの比較を行い、以下の結果をえた。マウスにおけるスペクトル解析には、ヒトで用いられるFFT法よりもautoregression法が有効であった。自ら開発した方法によりもとめた収縮期血圧のパワーススペクトルの低周波数成分(LFP)は、血管運動性交感神経活動と正に相関した。その高周波成分(HFP)は呼吸運動に相関し、血管運動性交感神経活動と負に相関した。いっぽう、R-R間隔から求めたLFPおよびHFPはそれぞれ、心臓交感神経活動および心臓迷走神経活動に対応した。ET-1^<1+/->では、野生型と比較して、血圧の有意な上昇と収縮期血圧のパワー密度におけるLFPの有意な増加が観察された。R-R間隔から求めたLFPも有意に増加していたが、HFPにかんしては詳細な検討が必要である。つまり、ET-1^<1+/->では、血管運動交感神経および心臓交感神経活動の活動がともに亢進していた。内因性ET-1は、心臓交感神経および血管運動交感神経の調節に関係していると結論された。
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