研究課題/領域番号 |
07266213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
田中 利男 三重大学, 医学部, 教授 (00135443)
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研究分担者 |
向井 淳 三重大学, 医学部, 助手 (70263019)
中 充子 三重大学, 医学部, 助手 (10093139)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 心筋 / 分化制御 / 分子生物学 / 遺伝子発現 / cDNAクローニング / S100C / 転写因子 / ラフト |
研究概要 |
心筋細胞においては、その分化制御機構について不明な点が多く、その解明のためには新しい分化制御因子の検索が必要であると思われる。これまで、我々は分化制御機構の中でカルシウム結合蛋白質の関与を検索してきたが、その中でもS100蛋白質ファミリーの分化調節への関与が強く示唆されている。そこでラット心筋発生において細胞分裂増殖速度の変動の著しい16日目胎児、1日目と8日目新生児および成体の心筋を用い、mRNA differential displayにて発現が変動する遺伝子群を検討した。さらに変動を認めた遺伝子をその発現時期によりPattern1(胎児期優位)、Pattern2(新生児期優位)、Pattern3(成体優位)に分類した。これら各群の遺伝子についてNorthern analysisおよびin situ hybridizationにて発現変化を検討した結果、S100蛋白質ファミリー以外に、特に微小管結合性モーター分子であるKIF3(Pattern1)が16日目の胎児心筋に多く発現していることを見出した。 また、さらに早期の心筋分化についてもP19胚性腫瘍細胞を用いて同様に解析を行った。その結果、新しい転写因子LZIP(bZIPファミリー)が0.5%DMSO処理することによりその発現量が増加し、DMSOfreeにするこにより減少することが明らかとなった。同時にラット心筋においても16日目の胎児に多く発現し出生直後より急激に減少し、成体ではほとんど発現していないことを見出した。現在16日目の胎児よりさらに早期の胎児における発現をin situハイブリダイゼーションにて解析中である。また、LZIPのDNA結合能はゲルよりactivatorであることが明らかとなった。 今後、これら遺伝子群の心筋分化機構における役割を解析する。
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