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機械的ストレスによる心肥大形成の細胞・分子機構における細胞骨格の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07266220
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

竹下 彰  九州大学, 医学部, 教授 (30038814)

研究分担者 上野 光  九州大学, 医学部, 講師 (50260378)
筒井 裕之  九州大学, 医学部, 助手 (70264017)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード肥大心 / 不全心 / 細胞骨格 / 微小管 / 心筋細胞
研究概要

1)肥大心筋における微小管の変化
ラットの腹部大動脈を縮窄して作成した圧負荷肥大心筋細胞では、間接蛍光抗体法にて微小管の編目状構築密度の増加をみとめ、ウエスタンブロットにて総チューブリンおよび重合チューブリン(すなわち微小管)分画が正常心に比し有意に増加しており、この増加は圧負荷後8週後まで持続してみとめられた。デスミンやアクチン等の細胞内構築は、肥大心で不変であった。(Am J Physiol投稿中)
2)収縮不全における微小管の役割
微小管は、アクチンやミオシンに接して存在するため、その重合変化はクロスブリッジ運動に作用して、心筋収縮能に影響を及ぼす可能性がある。
(1)心筋細胞収縮能における検討:心筋細胞を単離し、電気刺激時のサルコメア短縮度および最大短縮速度を収縮能の指標とすると、肥大心筋細胞の収縮能は、正常心に比し低下しており、この低下は、コルヒチン(1μM、30分)により微小管の脱重合を起こすと改善した。(第11回国際心臓研究学会にて発表)
(2)摘出心筋の発生張力における検討:心筋細胞で得られた結果が、摘出心筋でも同様に認められるかどうかを検討するため、ラットの右室乳頭筋標本を作成し電気刺激による発生張力を測定した。最大発生張力は微小管脱重合(コルヒチン)では不変であったが、過重合(タキソ-ル、重水)により約50%低下し、この変化は可逆性であった。(第68回米国心臓病学学会にて発表)
以上の結果から、圧負荷によって心筋細部内で増加した微小管は、サルコメア運動を阻害し、収縮不全の成因の一つとなり得ることが示唆された。今後、チューブリンの生合成および重合調節機構、微小管がサルコメア運動を阻害する機序、心肥大形成における細胞骨格の役割について解析を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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