研究課題/領域番号 |
07268205
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小出 寛 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座教員 (70260536)
|
研究分担者 |
上代 淑人 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座客員教授 (90012690)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 癌遺伝子 / タンパク質 |
研究概要 |
現在我々は、RasによるRafの活性化には膜結合型のチロシンキナーゼであるSrcが必要であると考えて実験を進めている。平成7年度は培養細胞を用いたin vivoの系によって、RasによるRafの活性化へのSrcの関与の有無について検討を行った。ヒト胎児腎細胞由来HEK293細胞において活性型Rasを発現させるとRafの活性化が観察されるが、この時に活性型Srcを共発現させるとRafの活性は相乗的に上昇することが観察された。また活性型Src単独でもRafを部分的に活性化した。この活性型SrcによるRafの活性化はRasの優性抑制型変異体(Ras[S17N])によって強く抑制された。また細胞にチロシンキナーゼの阻害剤であるハービマイシンAを作用させたところ、活性型RasによるRafの活性化が抑えられた。さらに我々は優性抑制型変異体であるRas[G12V,C186S]がRafを細胞質に捕捉することによって活性型RasによるRafの活性化を阻害してしまうことを見い出したが、この変異体は活性型SrcによるRafの活性化や活性型Rasと活性型Srcの共発現によるRafの活性化も抑制した。これらのことから、RasやSrcによるRafの活性化は細胞膜上で起き、その際RasとSrcが互いに不可欠であると思われる。現在、in vitroの系を用いて実際にRasとSrcが協同的にRafを活性化するかどうかを検討中である。
|