研究課題/領域番号 |
07270202
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳澤 修一 東京大学, 教養学部, 助手 (20222359)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 転写因子 / Znフィンガー / DNA結合タンパク質 / トウモロコシ / 組織特異性 |
研究概要 |
MNB1aはカリフラワーモザイクウィルスの35Sプロモーターに塩基配列特異的に結合するトウモロコシのDNA結合タンパク質である。先に、類似した塩基配列特異性を示す葉組織特異的な核内因子MNF1の存在を明らかにしていること、また、MNB1aは多重遺伝子群に属し、この遺伝子群から新たに単離した2つのクローン(Dof2とDof3)は異なった発現パターンを示すことから、このファミリーと組織特異的な遺伝子発現制御の関連性が示唆されていた。そこで、このファミリーの各メンバーが組織特異的遺伝子発現制御にどのように関わるかを明らかにすることを目的として解析を行った。まず、MNB1aの転写調節機能についてトウモロコシのプロトプラストを用いたトランジェント・イクスプレションの系によって解析した結果、MNB1aは転写調節能を有し、その調節能は光応答性があること、更に、転写調節機能を担う領域はC-末端側に存在していることを明らかにした。MNB1aは構成的に発現しているのに対し、Dof2は茎と根において葉に比べて格段に高く発現していることを既に明らかにしていたが、Dof2もMNB1aと同じ配列に塩基配列特異的に結合しうることを明らかにした。Dof2はC-末端の構造がMNB1aと異なっているが、Dof2の転写活性能についても検討した結果、Dof2の転写調節能は検出されず、一つの可能性として、Dof2はMNB1aの競合阻害因子として働いていることが考えられた。また、融合タンパク質の系を用いた解析から、MNB1aは自分自身ともDof2とも相互作用することを明らかにした。このことから、MNB1aとDof2は競合的なDNAへの結合と相互作用によって組織特異的な転写調節に関わっている可能性が示唆された。
|