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DNA中の8-オキソグアニンの酸化による周辺残基の変異

研究課題

研究課題/領域番号 07272201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

井上 英夫  北海道大学, 薬学部, 助教授 (80088856)

研究分担者 大塚 栄子  北海道大学, 薬学部, 教授 (80028836)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード8-オキソグアニン / DNA / 過マンガン酸カリウム / X線照射 / 水酸ラジカル / 酸化損傷
研究概要

種々の配列の8-オキソグアニン(オキソG)含有DNA12merを機械合成し,片端を標識した.これらのDNAを一本鎖状態あるいは相補鎖と二本鎖を形成させた状態でリン酸緩衝液中(pH7.0)25℃,15分間,KMnO4と処理し,ピペリジンと加熱処理後,電気泳動(PAGE)で生成物を分析し,損傷部位を鎖の切断部位として同定した.なおアデニンの損傷は鎖の切断を誘起しないことが,酸化反応物のPAGE分析およびヌクレオシドへの分解とHPLC分析により示された.損傷部位の解析から,オキソGが最も反応性が大きく,その周辺残基の中でGの反応性がTやCに比べて非常に高いことが明かとなった.また二本鎖では周辺残基の損傷反応は起こりにくいことが判明した.
一方,生体内で存在可能な水酸ラジカルとの反応として,Gに富み,オキソGを中央に含むDNA12merにX線を照射(N_2O存在下)した.ピペリジン処理後のDNAはオキソGの位置で他の残基に比べて高率で切断され,オキソG隣接位のGもコントロール鎖(未修飾G含)中の対応するGに比べて損傷を受けやすいことが明らかとなった.この反応の配列依存性を調べるためにオキソG-G部位の周辺に4種の塩基を比較的均等に含むDNAを用いて反応を行ったところ,オキソGは他の残基に比べて非常に損傷を受けやすかったが,隣接Gの損傷は上記の鎖に比べてコントロール鎖との差が小さかった.従ってX線照射ではオキソム周辺残基の損傷に配列依存性があると考えられる。鉄イオンを含む水酸ラジカル発生系を用いたときにオキソGは他の残基よりも損傷を受けやすい傾向にあったが、X線照射でのような損傷の位置選択性は観察されなかった.オキソGの隣接Gの損傷に関してはコントロール鎖との間に差はほとんど認められなかった.
オキソGの酸化で誘起されるDNA周辺残基の損傷には鎖中の電子移動過程が含まれていると推定され,メカニズムの研究が進行中である.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shiro Koizume: "Novel DNA damage mediated by oxidation of an 8-oxoguanine residue" Chemical Communications. No.2. 265-266 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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