研究課題/領域番号 |
07272218
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
松山 睦司 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80073112)
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研究分担者 |
吉田 松年 名古屋大学, 医学部・病態制御研究施設, 教授 (70090420)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1995年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 胸腺腫発生感受性遺伝子Tsr-1 / 胸腺増大遺伝子Ten-1,Ten-2 / BUF / Mna系ラット |
研究概要 |
1.胸腺増大遺伝子Ten-1およびTen-2の分子遺伝学的解析:6週令の{BUF/MnaX(BUF/MnaXMITE)F1}退交配ラットの脾組織より長鎖DNAを抽出し、297個のラットmicrosatellite markerを用いてPCR法解析による多型をtypingし、胸腺サイズとの連鎖解析を行った。Ten-1は第1染色体に位置するIGF2遺伝子の4.6cM近位に存在していた。また第3染色体に局在するD3Mit13とSCN2A遺伝子の間に、胸腺サイズ増大を抑制する遺伝子が存在することを確認した。先に我々は、WKY/NCrj系を交配相手とする退交配ラットを用いてlinkage studyを行い、Ten-1はD1Mgh11の近位4cMに局在することを報告しているが、今年度は、より近位に局在するmarkerを求めて、BUF/Mna系と、より多くの遺伝的多型が期待される野性由来の純系ラットMITEとの退交配ラットを用いて、同様のlinkage studyを行った。実際に、野生系と実験室系との間の退交配ラットは、実験室系同士の退交配ラットに比し、約26%により多くの遺伝的多型を持っていたが、Ten-1周囲には、より近位のmarkerは見いだすことが出来なかった。また今回の実験でTen-2の第13染色体上の局在は確認出来なかった。これはMITE系ラットがWKY/NCrj系ラットに比べて、大型の胸腺を持ち、BUF/Mna系ラットとの差が少ないことに起因しているものと思われる。 2.胸腺増大遺伝子Ten-1およびTen-2導入コンジェニックラットの樹立:Ten-1およびTen-2遺伝子を退交配法により胸腺腫嫌発系のWKY系ラットに導入したcongenic rat(WKY-Ten-1/Ten-1-Ten-2/Ten-2)を樹立するため、退交配を繰り返し14代に達した。しかし、これら14代の雄雌を交配し、その仔の6週令時の胸腺サイズを検索したが、BUF/Mna系ラットの胸腺サイズに相当する大型胸腺ラットは見いだすことができなかった。Ten-1およびTen-2遺伝子とPCR marker(D1Mgh11およびD13N2)との連関を指標として、両遺伝子保有を想定されるラットを検出し、退交配の効率化と迅速化を計ったが、退交配が進行して、Ten-1とD1Mgh11の間、あるいはTen-2とD13N2の間、またはその両者でcrossing overが起こったものと考えられる。 3.胸腺腫発生感受性遺伝子Tsr-1の分子遺伝学的解析:Tsr-1 mappingのため飼育中の150匹の{(BUF/MnaXACI/NMs)F1XACI/NMs}退交配ラットの内25匹が18ヶ月経過したので、これらを屠殺し、脾よりDNAを抽出し、PCR法による解析を行った。逐次、残り125匹について同様な解析を行い、Tsr-1のmappingをする予定である。
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