研究課題/領域番号 |
07272223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹内 亨 大阪大学, 医学部, 講師 (00188161)
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研究分担者 |
竹下 達也 大阪大学, 医学部, 助教授 (20150310)
森本 兼曩 大阪大学, 医学部, 助教授 (20143414)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1995年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 活性酸素 / 嫌気性培養装置 / 酸化的DNA損傷 / 8-ヒドロキシデオキシグアノシン / ヒト白血球 |
研究概要 |
酸化的DNA損傷、特に8ヒドロキシデオキシグアノシン(80HdG)は発がん要因として重要な位置を占めている。しかし80HdG測定には大きな測定誤差が発生し、測定機関により80HdG値が著しく異なり、80HdGの比較検討が困難であった。試料処理時に存在する酸素が、測定誤差を産む第一の原因と考えられたので、本研究では無酸素下で資料処理し、80HdGを測定する方法の開発を試みた。室内で好気的に(aero)あるいは嫌気性培養装置内(anaero)で、細胞よりDNAを抽出・分解後、HPLCで分離し、電気化学検出器で80HaGを測定した。DMSO-HL60細胞はPMA刺激により、Zero,anaero測定法とも、80HaG量の増加が認められた。しかし、anaroの方が、80HdGの増加率が顕著で、しかも測定誤差が少なかった。PMA-HL60細胞はアスベスト添加で80HdGが増加したが、aeroでは、アスベスト添加対照群(80HdG測定時にアスベストを添加したもの)でも 80HdG値の著明な増加が認められた。一方anaeroでは、アスベスト添加対照群での80HdG増加は少なく、酸素存在下、アスベストが飼料処理過程で賢明なartifactを生み出していることが判った。すなわちanaeroではartifactの生成を著明に抑制した。一方aeroでは末梢血単核球並が多型核白血球とも80HdG値が1.0で、両細胞間に80Hdg量の差が検出できなかった。ヒトanaeroでは80HdG値が、単核球で0.188多型核白血球で0.241となり、両細胞間の80HdG量に有意な差があることが判った。同一試料を2つに分け保存し、測定日を変え2度測定したところ、aeroでは2度の測定値間に有意の相関が認められなかったが、anaeroでは、2度の測定値間で有意の正相関が認められた。嫌気性培養装置内で試料処理を行うことにより、80HdG測定におけるartifactを著明に減少でき、再現性の良い測定系を確立する事ができた。
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