研究課題/領域番号 |
07272245
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 埼玉県立がんセンター |
研究代表者 |
中地 敬 埼玉県立がんセンター, 研究所疫学部, 主任研究員 (00142117)
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研究分担者 |
菅 謙司 埼玉県立がんセンター, 研究所疫学部, 研究員 (50235842)
今井 一枝 埼玉県立がんセンター, 研究所疫学部, 専門研究員 (80260230)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1995年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | コホート研究 / 緑茶 / がん予防 / 肺癌 |
研究概要 |
ヒト発がんにおけるさまざまな環境因子と宿主要因を明らかにするため、一般住民を対象としたコホート研究を行っている。対象者の生活習慣に関する疫学調査だけでなく、末梢血サンプルによって一連の生化学的・免疫学的マーカーを測定し、DNAバンクも作成した。コホート研究対象者8,552名を9年間にわたり追跡調査しており、今年度は以下の研究結果を得た。 1.コホート研究により、緑茶飲用によるがん予防効果が示された。 a)全がん罹患者の平均罹患年齢は、緑茶の摂取量が多い群ほど高くなる。特に女性で顕著であった。 b)女性の全がんの年齢階級別罹患率をみると、緑茶の多量摂取群の罹患率は、85才未満で他群より低く、加齢による罹患率増加が、約10年遅れていた。 c)女性の全がんの年齢訂正罹患率は、緑茶摂取量の多い群が他の群より40%低かった。なお、男性では緑茶摂取量と喫煙率・喫煙量の正の相関が観察されたため、非喫煙者について年齢訂正罹患率をみると、女性と同様の罹患率の減少が観察された。 d)緑茶の多量摂取群のがん相対危険を、他の因子の影響を考慮して算出した。緑茶の多量摂取によるリスクの低下は、女性は0.64、男性は0.83であった。 2.コホートDNAを対照とした肺癌の患者対照研究において、間接喫煙による肺癌の発生における薬物代謝酵素遺伝子CYP1A1遺伝子多型の関与、および活性代謝産物の解毒に関与するGST1の遺伝子多型と血縁癌歴との関連が示唆された。
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