研究課題/領域番号 |
07273214
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
室伏 擴 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70101128)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | Xenopus卵 / DNA複製 / DNA複製開始因子 / DNAuntwisting因子 / DNAヘリカーゼ / HMGタンパク質 |
研究概要 |
DNA Untwisting/Unwinding Factor(DUF)は、DNA複製開始に関与する因子として、筆者らによってXenopus卵抽出液から単離された。この因子は、140kDaと96kDaの2種のサブユニットから成り、DNAを負にねじる活性(untwisting活性)とDNAを巻き戻す活性(unwinding活性)を有し、二重鎖DNAを開いて、DNAポリメラーゼα-プライマーゼによるDNA合成を誘起する活性を持つことをすでに見いだしている。本研究では、Xenopus Oocyte cDNAライブラリーからクローニングを行い、96kDaサブユニット(以下、DUF96)の全長、および140kDaサブユニット(以下DUF140)の約90%のアミノ酸配列を決定した。 (1)DUF96:DUF96のC-末端付近には、HMG1,2タンパク質のDNA結合ドメイン(HMGボックス)と類似のアミノ酸配列が存在し、かつ、その両側に塩基性アミノ酸残基に富む部分が存在することがわかった。ホモロジー検索から、DUF96はマウスT160(V(D)J組換えのシグナル配列に結合する因子)およびヒトSSRP1(抗癌剤シスプラチン付加によって湾曲したDNAに結合する因子)と高い類似性を有することがわかった。 (2)DUF140:DUF140のN-末端近くにはDNAヘリカーゼモチーフが存在し、C-末端近傍には酸性アミノ酸配列に富む部分、および核移行シグナルと考えられる塩基性アミノ酸に富む部分が存在することが分かった。 以上の結果から、DUFのuntwisting活性は主としてDUF96に(DUF96と類似の構造を持つHMG1にはDNAuntwisting活性が見いだされている)、unwinding活性は主としてDUF140によって担われている可能性が高いと思われる。
|