研究課題/領域番号 |
07273221
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
井川 洋二 東京医科歯科大学, 医学系研究科, 教授 (40085618)
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研究分担者 |
山村 康子 東京医科歯科大学, 医学系研究科, 助手 (50146809)
原 諭吉 東京医科歯科大学, 医学系研究科, 助教授 (00092429)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1995年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 温度感受性p53 / 赤白血病細胞 / アポトーシス / FragmentA 結合蛋白 / 分化誘導 |
研究概要 |
フレンドウイルスgp55遺伝子導入トランスジェニックマウス由来の赤白血病細胞系より温度感受性変異p53(p53^<val-135>)遺伝子を発現する赤白血病細胞株(1-2-3)を樹立した。同細胞株では変異p53は細胞質に局在するが、温度シフトにより野生型p53の発現を誘導するとp53は核内に移行し標的DNAに結合する。即ち、1-2-3細胞を37℃、あるいは32℃で培養した後、抗p53モノクローナル抗体(PAb421)を用いて免疫染色を行った。37℃では細胞質が、32℃では核が染色された。更に、p53結合性DNA配列を有するFragmentAをプローブとしてゲルシフト解析を行った。32℃で培養した細胞の核抽出物中にはFragmentA-蛋白質複合体が検出されたが、37℃では検出されなかった。このことから、野生型p53のみがFragmentAに結合することが明らかとなった。さらに、野生型p53の発現に伴いこの赤白血病細胞系の細胞増殖能が顕著に低下し、アポトーシスが誘導されることを明らかにした。即ち、1-2-3細胞を37℃、あるいは32℃で培養し細胞増殖速度を解析した。32℃では、著しく細胞増殖速度が低下した。また、細胞よりDNAを抽出し1.5%アガロースゲルで電気泳動し解析したところ、32℃で培養した場合アポトーシスに特徴的な染色体DNAの断片化が観察された。またこの時、細胞周期制御に関与するp21、gadd45、およびcyclin Gの発現は活性化されるが、アポトーシス関連遺伝子bcl-2、bax、fas、およびfas ligandの発現上昇は認められないことを見出した。p53遺伝子変異により細胞周期制御に関与する遺伝子の機能が抑制され、細胞の腫瘍性が維持される可能性が示唆された。更に、温度シフトにより野生型p53を発現させるとp53は核内に移行し、その細胞質内局在にはheat-shock cognate protein 70(HSC70)が関与する可能性が考えられたが、cycloheximideで処理すると、変異型p53はHSC70と結合しているにも関わらず核内へ移行するので、細胞質内局在には他の因子の介在が予測される。
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