研究課題/領域番号 |
07273244
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
春日 雅人 神戸大学, 医学部, 教授 (50161047)
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研究分担者 |
小谷 圭 神戸大学, 医学部・附属病院, 医員
原 賢太 神戸大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1995年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | Nck / Nap-1 / Hem |
研究概要 |
Nckは、ひとつのSH2ドメインと3つのSH3ドメインよりなる蛋白であり、Grb2と同様なadaptor蛋白と考えられている。Nckは多くの組織で発現が認められ、その過剰発現によりNIH3T3細胞や3Y1 rat fibroblastをトランスフォームすることが報告されている。さらにPDGF受容体やIRS-1のチロシン燐酸化部位にそのSH2ドメインを介してPDGF依存性あるいはインスリン依存性に結合することが報告されている。本研究ではこのNck蛋白がそのSH3ドメインを介してどのような蛋白と結合しているのかを明らかにした。すなわち、Nck蛋白のSH3ドメインをGST融合蛋白として大腸菌で発現し、その蛋白をグルタチオンセファロースに結合してアフィニティカラムを作製した。このカラムに、牛の脳の可溶化分画を吸着させたのち洗浄し、このカラムに結合した蛋白をSDS-PAGEで解析した。その結果、分子量125kDaのペプチドが見い出された。このペプチドをゲルより切り出し、そのアミノ酸配列を決定し、このペプチドのcDNAをクローニングした。その結果、この蛋白は未知の蛋白であることが明らかとなり、我々はNap-1(Nck associated protein-1)と命名した。このNap-1は既知の機能ドメインを持たない細胞質蛋白で、既に報告されているHem蛋白ファミリーとアミノ酸レベルでhomologyが認められた。このNap-1に対する抗体を作製して検討した所、Nap-1はin vitroでも細胞内でもNckと結合することが明らかとなったが、NckとNap-1が直接に結合しているという成績は得られなかった。今後、このNap-1がNckのどのような情報伝達に関与しているか明らかにしたい。
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