研究課題/領域番号 |
07273246
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
貝淵 弘三 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00169377)
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研究分担者 |
黒田 真也 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (50273850)
中福 雅人 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (80202216)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
30,000千円 (直接経費: 30,000千円)
1997年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1996年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1995年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 低分子量G蛋白質 / Rho-kinase / リン酸化 / 細胞接着 / Ras / Rho / Rhoキナーゼ / 浸潤 / 転移 / 細胞骨格 / 増殖 / 標的蛋白質 / プロテインキナーゼ / フォスファターゼ |
研究概要 |
低分子量G蛋白質Ras、Rhoは細胞増殖、細胞接着を制御するモレキュラースイッチとして働いている。本研究では、低分子量G蛋白質による細胞接着、細胞骨格の制御機構を解明し、癌細胞の転移機構を明らかにすることを試みた。私共は低分子量GTP結合蛋白質のRhoファミリーのうち、Rhoの標的蛋白質としてRho-kinase、myosin phosphataseの制御サブユニット(MBS)を見出している。私共は、Rho-kinaseがMBSをリン酸化してmyosin phosphataseの活性を抑制するとともに、myosin light chainそのものも直接リン酸化することを見出した。Rho-kinaseは、この二つのpathwayによりmyosin light chainのリン酸化レベルを上昇させ、その結果myosin ATPase活性を上昇させることを見出した。また、Rho-kinaseの新たな基質として細胞膜裏打ち骨格蛋白質のひとつであるERMファミリーを見出した。ERMは、MBSと直接結合して、複合体を形成することによりリン酸化されやすくなることも見出した。Cdc42とRac1の標的蛋白質IQGAP1が、細胞間接着部位に濃縮されcadherin・cateninと直接結合することを見出した。さらに、IQGAP1をoverexpressするとcadherin依存性の細胞間接着が抑制されることを見出した。このIQGAP1の作用は活性型Cdc42によりreverseされた。一方、私共はRasの新規標的蛋白質としてAF-6を同定し、AF-6が上皮細胞ではtight junctionに濃縮されることを見出している。AF-6はtight junctionのコンポーネントのひとつであるZO-1と直接結合することも見出した。 これらの結果は、今まで不明であった細胞間接着の制御機構を分子レベルで解明することに大いなる寄与をするものと考えられる。すなわち、低分子量G蛋白質が関わると考えられている種々の病態の理解や治療法、診断法に応用されることが期待される。 以上本年度の研究計画はほぼ達成することができたと考えている。
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