研究課題/領域番号 |
07273254
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
佐谷 秀行 熊本大学, 医学部, 教授 (80264282)
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研究分担者 |
西 徹 熊本大学, 医学部付属病院, 助手 (00264309)
荒木 令江 熊本大学, 医学部, 助手 (80253722)
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研究期間 (年度) |
1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
21,600千円 (直接経費: 21,600千円)
1997年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1996年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1995年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 脳腫瘍 / グリオーマ / 癌抑制遺伝子 / 10番染色体 / マイクロサテライト / neuralized / NF2 / warts / PARP / dlg / APC / NF1 |
研究概要 |
脳神経系に発生する腫瘍は、悪性は勿論のこと、良性腫瘍でも発生部位によっては患者の生命を脅かす事が時にあり、治療の最も困難な疾病の一つと言える。本研究は脳神経系腫瘍形成の要因となる各種癌抑制遺伝子の変化と、それによって生じる生物学的特性を明らかにし、遺伝子異常と疾患の表現型との関連を明確にすることを目的とした。更に、それらの遺伝子産物が関与する細胞内シグナルについて解析を行った。 本年度の成果を要約すると: 1.グリオーマにおける10番染色体長腕の異常をマイクロサテライトマーカーを用いて解析し、GradeIII及びIVの悪性グリオーマにおいて高頻度に欠失している部位はD10S192とD10S566にはさまれる11.8cRの領域であることを見いだした。 2.上記高頻度欠失両域内にショウジョウバエ神経分化関連遺伝子neuralizedのヒト相同遺伝子が存在することを見いだし、その全長cDNAのクローニング(h-neuと命名)を行った。h-neuはヒト正常脳では発現が見られるが、悪性グリオーマ組織ならびに細胞株では発現の消失あるいは変異が認められた。 3.ショウジョウバエ腫瘍抑制遺伝子wartsの相同遺伝子(h-warts)のクローニングを行い、この遺伝子が悪性グリオーマや乳癌に置いて高頻度に欠失している6q25上のマーカーに近接して存在することを見いだした。 4.NF2遺伝子産物であるmerlinが細胞内でポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)ならびにKu85と結合することを見いだした。
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