研究課題/領域番号 |
07273257
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
吉田 悦男 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (30220627)
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研究分担者 |
大村 さゆり 宮崎医科大学, 医学部, 教務職員 (30244213)
杉山 雅彦 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (00226440)
丸山 真杉 宮崎医科大学, 医学部, 教授 (40173968)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1995年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | プラスミノーゲン・アクチベータ- / ウロキナーゼレセプター / 細胞間相互作用 / 線維芽細胞 / 癌細胞浸潤 |
研究概要 |
癌細胞の浸潤は、癌細胞単独で起こしうるものではなく、癌細胞と間質細胞とのサイトカイン等を介した協調作用によって起こると考えられている。我々はこの細胞間相互作用を利用して癌細胞膜表面で起こる細胞外基質分解酵素活性化の初期段階であるウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクリベータ-(uPA)とその受容体uPARとの結合及びuPA前駆体の活性化を標的として、線維芽細胞にブロッキングエージェントを産生放出させることによって阻害し、癌細胞の浸潤能力を抑制することを目的としている。 本年度は実験に用いる癌細胞と線維芽細胞の詳細なcharacterizationを行ない、次に相互に与える影響、影響を引き起こす因子についての検討を行なった。 (1)今後の実験に用いる数種の癌細胞株の単独培養下のin vitroでの浸潤能力、uPA、matrix metallo protease等の細胞外基質分解酵素の産生量、PAI-1の産生量について調べた。この結果は次段階の線維芽細胞とのco-cultureによる影響を検討する際のコントロールデータとなった。 (2)in vitroの系では種々の細胞外基質分解酵素のうちプラスミノーゲンアクチベータ--プラスミン系を阻害することで、癌細胞浸潤能力の50%以上の抑制効果を確認することができた。この事実はuPA阻害を標的とすることの有用性を示すものと考えられる。 (3)(1)と同様に数種類のヒト線維芽細胞株を検討し、変異線維芽細胞を作成する適当な株を選択した。 (4)線維芽細胞にATF cDNAをtransfectionを行ない、得られたクローンのATF産生量とともにもともとのuPA、PAI-1、MMP産生量の変化について検討中である。 (5)癌細胞のuPA、uPAR発現に及ぼす因子の解析を行ない、マクロファージ様細胞においてIL-1、IL-6、TNFがuPARの発現増強を起こすこと、グリオブラストーマ細胞においてIL-1でuPA発現増強、デキサメサゾンでPAI-1発現増強を起こすこと、前立腺癌細胞の産生するPSAがuPAを活性化することを見出し発表した。
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