研究課題/領域番号 |
07274110
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小野 公二 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90122407)
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研究分担者 |
秋根 康之 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (70107655)
安藤 興一 放射線医学総合研究所, 第三研究グループ, 第一サブグループ長 (00159526)
宮武 伸一 京都大学, 医学部, 講師 (90209916)
田中 敬正 関西医科大学, 医学部, 教授 (40131445)
上田 聖 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (40094411)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
1995年度: 13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
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キーワード | 硼素中性子捕捉治療 / 悪性神経膠腫 / 熱外中性子 / BPA / BSH / 重粒子放射線(炭素線) |
研究概要 |
本年度の研究の結果、以下のことが明らかになった。 (1)BNCTにおける1cm^3の腫瘍の90%治癒線量はBPAは10Gy、BSHで15Gyと推定された(実験腫瘍)。 (2)この条件で治療した悪性神経膠腫GIV16列の2年生存率は40%で、それ以前(7%)に比して有意な改善が得られた。 (3)^<18>F-BPA-PETによる推定硼素濃度は切除した腫瘍組織の濃度によく一致した。 (4)^<18>F-BPA PETを用いるとMRIよりも早期に治療効果の評価ができた。 (5)水酸基結合のBPA誘導体、BPA(OH)_2、は正常脳への取り込みが30%減少し細胞毒性もBPAの約1/2に減少した。 (6)Gd硼素複合体は腫瘍に長く溜まることが判った。 (7)抗CEA抗体と硼素化合物封入リポゾームの結合体のBNCT効果が腫瘍の増殖抑制で確認された。 (8)アシアロ糖蛋白受容体量に結合した^<99m>Tc-アシアロ糖蛋白の放射能で肝細胞に対するBSH-BNCT効果を調べると、RBEは約2.0であった。 (9)重粒子放射線(炭素線)照射では低酸素細胞の再酸素化が1.5日以内に始まったが、X線照射では開始が照射4日目以降であった。 (10)京大炉重水設備(改造後)の熱外中性子の線量分布を腫瘍の硼素30ppmの条件で二次元輸送計算すると2cm深部の線量は体表面の約6倍、5cm深部でも約3倍になることが判った。
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