研究課題/領域番号 |
07274204
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
水柿 道直 東北大学, 医学部・附属病院, 教授 (60004595)
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研究分担者 |
大山 良治 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30233290)
菱沼 隆則 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20199003)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 修飾ヌクレオシド / モニタリング / 腫瘍マーカー / 1-メチルアデノシン / シュードウリジン |
研究概要 |
1.固形癌患者尿中1-メチルアデノシン及びシュードウリジン量の検討 我々は、これまでに、癌患者尿中に増加するRNA由来の修飾ヌクレオシドである1-メチルアデノシン(mlAdo)とシュードウリジン(PU)が、白血病やリンパ腫に対する腫瘍マーカーとして有用であることを明らかにしてきた。本研究では、昨年度に引き続いて固形癌のモニタリングへの応用性について検討を行った。胃癌、大腸癌などの固形癌の予後の良い症例では外科手術後40日目以降尿中のmlAdo及びPU量の変動はみられなかったが、再発例では癌が認められる約2ケ月以上前に両値の上昇が認められ、この変動は他の腫瘍マーカーの変動に先んじていた。尿中mlAdo及びPUが固形癌の予後の判定因子として応用可能であることが示されたものと考えられる。 2.癌組織中キューオシン量測定法の確立 現在までのところ、キューオシン(Q)は、tRNA中の存在量が定量的に測定可能な唯一の修飾ヌクレオシドである。組織中のtRNAに含まれるQ量は、細胞の癌化や分化に従って変動することが報告されている。組織レベルでの修飾ヌクレオシドの腫瘍マーカーへの応用性を検討するため、及び、癌組織における修飾ヌクレオシドの動態を明らかにするために、組織中のtRNAに含まれるQ量の簡便な測定法を確立した。本測定法により少数の臨床検体について検討した結果、癌組織中のQ量は正常組織中量と差異がみられた。また、癌組織中のQ量が正常と異なる患者の多くでは、尿中PU量が増加していることを認めている。現在、Qの腫瘍マーカーへの応用性について検討中である。
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