研究課題/領域番号 |
07274229
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
直江 知樹 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50217634)
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研究分担者 |
大林 包幸 名古屋大学, 医学部, 医員
市橋 卓司 名古屋大学, 医学部, 医員
北村 邦朗 名古屋大学, 医学部, 医員
堀部 敬三 名古屋大学, 医学部, 講師 (30209308)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 治療関連二次性白血病 / 急性前骨髄球性白血病 / 染色体転座 |
研究概要 |
治療関連二次性白血病の発症メカニズムを研究する目的で、治療関連二次性急性前骨髄球性白血病(T-sAPL)での染色体転座t(15;17)におけるPMLおよびRARA遺伝子切断点を解析し、de novo急性前骨髄球性白血病(APL)での切断点と比較した。エポシド(VP-16)による化学療法後に発症した二次性APL4例では、RARA遺伝子切断はいずれもイントロン2(10kb)のうちの上流側1kb以内に集中していた。一方、de novo APL120例ではRARA遺伝子切断は広くイントロン2に分散していたが、問題の部位での転座は3例(2.5%)と稀であった。PML遺伝子切断にはこのようなde novoとは異なる集中は認められなかった。解析したde novo APL8例における半数以上の連結部位においてPML遺伝子とRARA遺伝子が1〜7塩基を共有していることから、再結合モデルとして、非特異的なDNA二重鎖切断に続いて突出した一本鎖DNAどうしのペアリングが起きてDNAの結合に進む課程が考えられた。一方、T-sAPLでの転座部位にも、今のところ特別な塩基モチーフは見い出されていない。DNAあるいはクロマチンの高次構造と薬剤(VP10)との相互作用が転座に関与するのではないかと考えられた。いずれにせよ、これらの結果はT-sAPLの発症メカニズムはde novo APLのそれとは異なることを示唆する。
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