研究課題/領域番号 |
07274235
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上田 國寛 京都大学, 化学研究所, 教授 (00027070)
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研究分担者 |
安達 喜文 京都大学, 化学研究所, 助手 (50201893)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ポリ(ADP-リボース)シンテターゼ / テトラカルシノーマ細胞 / 阻害剤 / 分化誘導 / all-transレチノイン酸 / 自己修飾 / NAD / アポトーシス |
研究概要 |
(1)ポリ(ADP-リボース)シンテターゼ阻害剤による癌細胞の分化誘導-前年度、テラトカルシノーマEC細胞の培養系にベスナリノンやPhIP(ヘテロサイクリックアミンのひとつ)などの弱いポリ(ADP-リボース)シンテターゼ阻害剤を与えると、分化誘導できることを示したが、その後、この分化がこの種の細胞で稀な神経系中心であることを見出した。 (2)癌細胞の分化誘導過程におけるポリ(ADP-リボース)代謝の解析-テラトカルシノーマ細胞を誘導剤all-transレチノイン酸で分化させる際、ごく初期にポリ(ADP-リボース)合成の一過性亢進がみられることを前年報告したが、その後、この亢進がシンテターゼの自己修飾によることを見出した。また、この一過性亢進に伴い、細胞内NAD濃度の著明な減少を観察した。 (3)癌細胞の分化に伴うポリ(ADP-リボース)シンテターゼの分解-テトラカルシノーマ細胞をall-transレチノイン酸で分化誘導させる上記の系において、ポリ(ADP-リボース)シンテターゼの挙動をウエスタンブロット法で解析した結果、自己修飾したシンテターゼ(115Kb)が速やかに限定分解を受け、85〜90Kbの断片(アポトーシスに特徴的とされる分解産物)を生じることを見出した。 癌細胞の分化誘導によるアポトーシスの誘導-テラトカルシノーマ細胞をベスナリノンやPhIP、あるいはall-transレチノイン酸で分化誘導させる際、必ず一方で核凝縮の特徴なアポトーシス細胞を大量に生じることが明らかとなった。 (5)代謝標識法によるポリ(ADP-リボース)アクセプターの解析-培養細胞に^3H-アデノシンなどの標識前駆体を与え、in vivoで代謝系を介してポリ(ADP-リボシル)化蛋白質を標識する系を構築した。この解析から、内因性アクセプターとして、ポリ(ADP-リボース)シンテターゼとヒストン以外に、数種の蛋白質バンドを分離することに成功した。
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