研究課題/領域番号 |
07274241
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉山 治夫 大阪大学, 医学部, 教授 (70162906)
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研究分担者 |
山上 保 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
井上 和司 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
小川 啓恭 大阪大学, 医学部, 講師 (80194447)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1995年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 白血病 / 微少残存病変 / WT1 |
研究概要 |
AML45例、ALL22例、AMLL6例、CML23例の白血病細胞のWT1 mRNA量をRT-PCR法を用いて定量したところ、正常骨髄細胞に比し、1〜3log高いWT1mRNAの発現が見られた。 化学療法で、完全寛解に入った31症例及び、同種骨髄移植で完全寛解に入った23症例につき、骨髄及び末梢血のWT1mRNA量を長期間モニターした。再発した全例(18例)において、臨床的再発(clinical relapse)の1-14カ月前にWT1の上昇(分子的再発、molecular relapse)が見られた。長期生存者(最長10年)ではWT1mRNA量は、検出感度以下であった。よって、WT1mRNA量のモニターによって、個々の患者のMRDの動態を適格に把握できることが、明確になった。 WT1アンチセンスオリゴマーで、白血病細胞を処理したところ、17症例のうち、8症例で、白血病細胞の増殖を抑制した。 WT1がほとんどすべての白血病細胞の腫瘍マーカーであること、及び、WT1がleukemogenesisに関与していることが明確なった。今後は、すでにスタートしている全国規模での研究でのWT1を用いたMRDの検出系の評価が待たれる。また、がん抑制遺伝子としての位置づけにあるWT1遺伝子が、白血病では、発がん遺伝子様の働きをしており、leukemogenesisにおけるWT1の関与のメカニズムを追求したい。
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