研究課題/領域番号 |
07277204
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 義一 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40114590)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | エイズ / HIV / フレームシフト / 翻訳制御 / 分子擬態 / セレノシステイン / エイズ医薬品 |
研究概要 |
HIVの発現は、Gag-Polフレームシフト機構により翻訳レベルで厳密に制御され、その効率のわずかなくるいがウィルス増殖の顕著な低下をもたらす。そのためフレームシフト抑制剤の発見は有効な抗エイズ医薬品の開発につながるものと期待される。さらに、HIVゲノムに、あらたなフレームシフトやセレノシステインへの解読によって、未同定の遺伝子が4種類コードされる可能性が理論的に指摘されている。我々はこれらHIVゲノムの翻訳機構に照準をあわせて、次のような研究を実施し関連する知見を得た。 1.コンピューター予測された新規フレームシフトHIV-1産物をエイズ患者血清を利用して検証する目的で、予測される複数の合成ペプチドを作成し、それらに対する血清交差検定を行っている。 2.プロテアーゼ領域に予測された新規HIV-1産物を、大腸菌でインフレームの組換え蛋白質として作成し機能解析を行っている。 3.Gag-Polフレームシフト抑制剤の検索を目的とする、in vivo/in vitroスクリーニングシステムを作成した。 4.終止コドン認識研究から、一群の翻訳制御因子がtRNA分子を擬態する現象を発見した(Protein-RNA Molecular Mimicry)。この新概念を利用すれば、CD4エピトープを模擬するRNA分子等の新しい医薬品の開発が期待できる。
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