研究課題/領域番号 |
07278210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
真鍋 俊也 東京大学, 医学部(医), 助手 (70251212)
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研究分担者 |
林 康紀 東京大学, 医学部(医), 日本学術振興会特別研
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | グルタミン酸受容体 / リン酸化 / 分子生物学 / 電気生理学 / 長期増強 / 長期抑圧 / シナプス伝達 / ノックアウト |
研究概要 |
1.AMPA型グルタミン酸受容体がカルシウムおよびカルモデュリン依存性にカルモデュリン依存性蛋白質キナーゼ(CaMKII)によりリン酸化されることを示した。このリン酸化はCaMKIIの特異的阻害剤であるAIPにより抑制された。AMPA受容体のアゴニストに対する応答がCaMKIIにより増強されるかどうかを検討するため、HEK細胞あるいはXenopusの卵母細胞にAMPA受容体を発現させCaMKIIを細胞内に注入することでアゴニスト応答に対するリン酸化の効果を検討中である。 2.遺伝子ターゲッテイング法によりNMDA受容体のε1(NMDAR2A)サブユニットをノックアウトしたマウスの海馬スライスを用いてシナプス伝達を検討した。ホールセル記録により、CA1領域におけるnon-NMDAシナプス応答に対するNMDAシナプス応答の比をwild-typeとmutantで比較したところ、mutantではその比が約半分に減少していた。また、CA1領域での長期増強(LTP)はその大きさがmutantではwild-typeの約半分程度に減少していた。 3.遺伝子ターゲッテイング法によりNMDA受容体のε2(NMDAR2B)サブユニットをノックアウトしたマウスの海馬スライスを用いてシナプス伝達を検討した。生後3日のマウスのCA1領域におけるNMDAシナプス応答を調べたところ、wild-typeではnon-NMDAおよびNMDAシナプス応答はともに正常であった。mutantではnon-NMDAシナプス応答は正常に観察されたが、NMDAシナプス応答はまったく欠如していた。生後3日のwild-typeではLTPは誘導できなかったが長期抑圧(LTD)は誘導可能であった。生後3日のmutantではすべての例でLTDは誘導できず、NMDA受容体の活性化がCA1領域におけるLTD誘導に必須であると結論された。
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