研究課題/領域番号 |
07278211
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
櫨木 修 東京大学, 薬学部, 講師 (80142751)
|
研究分担者 |
星野 真一 東京大学, 薬学部, 助手 (40219168)
堅田 利明 東京大学, 薬学部, 教授 (10088859)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | PI3キナーゼ / ワ-トマニン / PC12細胞 / スフィンゴミエリナーゼ / セラミド |
研究概要 |
神経細胞の分化調節に果たすリン脂質代謝変動の意義に関して以下の様な新しい知見をえた。 (1)PC12細胞の分化を促すNGFの作用は、細胞内のPI3キナーゼの活性化を伴う (2)PC12細胞をスフィンゴミエリナーゼで処理することによっても分化が促進され、このとき、細胞内のPI3キナーゼの活性化が観察される (3)細胞をあらかじめPI3キナーゼの阻害薬であるワ-トマニンやLY294002で処理しておくと、NGF,スフィンゴミエリナーゼの分化促進作用が減弱する (4)スフィンゴミエリナーゼは細胞内のさまざまな蛋白質のチロシンリン酸化をひきおこすが、NGF受容体をチロシンリン酸化することはない (5)スフィンゴミエリナーゼはSwiss 3T3細胞においても、MAP kinase,focal adhesion kinase,paxillinを含む多種の蛋白質をチロシンリン酸化するが、この場合にはPI3キナーゼの活性化は認められない。 以上の結果は、PC12細胞の分化調節にはPI3キナーゼが何らかの重要な役割を果たしている可能性を示すものである。また、種々の細胞で報告されているスフィンゴミエリナーゼの多様な作用の発現には、細胞内チロシンリン酸化レベルの変化が関っていることが推察された。
|