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可塑性発現におけるカルシウムカスケードの解析

研究課題

研究課題/領域番号 07278225
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

小倉 明彦  大阪大学, 理学部, 教授 (30260631)

研究分担者 冨永 恵子  大阪大学, 理学部, 助手 (60256196)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード海馬 / 切片培養 / 細胞内Ca動態 / 遺伝子導入 / ヘパラン硫酸
研究概要

本研究は重点領域研究の公募研究なので単年度申請となっているが、実質は2年計画の初年度である。本研究は、カルシウムイオン(Ca)が誘因となってシナプス伝達効率に可塑的変化をもたらすまでの分子経路を解明しようとするものである。Caの役割については、Ca/Calmodulin-dependent protein kinase II(CaMKII)の活性化を考える仮説が有力だが、申請者らはCa-dependent neutral protease(CaNP)および可溶性カルシウム結合蛋白質(SCaBP)、Ca-dependent neuronal adhesion molecule(CaNAM)に着目して解析を進める計画を立て、(1)これらの蛋白質の神経細胞での発現抑制、(2)これらの蛋白質遺伝子の非発現細胞への導入・発現、(3)改変細胞における細胞の性質の変化検討、というステップで解析を行うこととした。本年度はこれらの基盤技術を開発する時期と位置づけ、(1)についてはラット海馬皮質切片培養の高収率化と培養切片中の神経細胞への外来遺伝子の導入技術の開発、(2)については線維芽細胞系株細胞へのSCaBP-cDNA導入に努力を傾注した。一般に神経細胞などの非増殖性の細胞への外来遺伝子の導入・発現は困難とされていたが、申請者らはアデノウィルスにCAGプロモーターと緑色蛍光蛋白(GFP)cDNAを組み込んだベクターを感染させたところ、24時間以内に細胞が蛍光を発し、導入遺伝子の発現が確認された。しかし、神経細胞のみならずグリア細胞にも発現が見られたので、現在はプロモーターを神経細胞特異的な発現が期待されるそれに変更したベクターを作成中である。(2)ではSV_<40>系のコスミドベクターにSCaBP-cDNAを組み込み、DEAE-dextran法によって一過的発現を図って成功した。またCaNAMに関連して、細胞接着分子の培養神経細胞への効果の基礎検討として細胞外マトリックス分子の一つ、ヘパラン硫酸のシナプスに対する作用を見たところ、これを酵素消化するかヘパリンによって被覆すると、神経細胞の凝集が起こりシナプス活動が抑えられるという興味ある結果を得た(ただし、その機構については不明)。このように初年度に予定した基礎検討をほぼ成功裏に終えたので、平成8年度には上記蛋白群の機能検討に進む予定である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hama, T.: "A 13-mer peptide of a brain-injury-derived protein supports neuronal survival" Journal of Biological Chemistry. 29067-29670 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 小倉明彦: "培養神経細胞の細胞内カルシウム測定「バイオマニュアル」" 羊土社(印刷中),

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 冨永恵子: "脳切片培養法「神経細胞培養法(畠中寛編)」" シュプリンガー日本(印刷中),

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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