研究課題/領域番号 |
07279227
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
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研究分担者 |
杉原 宏和 松下電器産業(株), 中央研究所健康エレクトロニクス研究グループ, 研究員
吉信 達夫 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30243265)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1995年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 表面電位顕微法 / 半導体センサ / 神経細胞 / 培養神経ネットワーク / 活動電位 / 非浸襲測定 / ウミウシ / 電気生理 |
研究概要 |
本研究では、シリコン窒化膜で覆われたシリコン基板をセンサ面とし、同センサ面上の2次元電位の変化とその分布を顕微的に高速にイメージングする事が可能な装置を新たに開発し、その動作を確認した。さらにこのセンサ面上に人工的に培養した動物の神経細胞を伝達する活動電位を測定することを試み、予備的な結果を得た。 センサ面上で神経細胞を培養し、センサ面上に張り付いた神経細胞の活動電位を測定する場合には、(1)神経培養液の電位と半導体基板電位との差により直流バイアス電位差がセンサ面上に均一に印加されている。(2)神経に活動電位が生じた場合には、神経細胞の内部の電位が外部の電位=培養液の電位に対しパルス的に正に振れ、細胞膜と絶縁膜を介して容量結合により半導体基板のバンドの曲がり方が変化し、交流光電流の振幅が変調されることになる。 本装置の動作を確認するため、センサ面上に金属電極ドットを設け、半導体基板との間に適当な直流バイアスを印加し、パルス電位を重畳し変調光を照射した時の交流光電流の振幅を測定し、交流光電流の振幅がパルス電位により変調されていることを確認した。実際の神経細胞において活動電位の変化を位置敏感に測定できるこを確認するためには、比較的大きな単一又は少数の神経細胞を培養し、その活動電位をガラス電極と本センサで同時に測定し、それらの結果を比較する必要がある。 この目的のために、電極マニピュレータをシステムに組み込んだほか、アンプや培養装置など神経細胞を用いた実験を行なう環境を整備した。また、東海大学の榊原教授に御指導いただき、ウミウシの神経細胞をセンサ基板上に張り付くように培養できる条件を確立し、今後はこの細胞を用いた活動電位測定の実験を行なう予定である。
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