研究課題/領域番号 |
07279231
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
津田 正明 岡山大学, 薬学部, 助教授 (80132736)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | グルタミン酸レセプター / カルシウムチャンネル / 脳由来神経栄養因子 / 遺伝子発現 / シナプス可塑性 / 神経細胞死 / ニューロトロフィン / Differential display |
研究概要 |
本年度は、神経細胞への細胞外Ca^<2+>流入に伴って誘起される遺伝子発現系に注目して、初代神経細胞培養系を用いて解析を行った。その結果、以下のことが明らかになった。 (1)脳由来神経栄養因子(BDNF)遺伝子の発現制御系をc-fos誘導の制御系と比較検討した所、BDNF遺伝子の発現誘導にはde novo蛋白質合成は必要なく、c-fos誘導と同じCa^<2+>シグナル伝達系が関わっていることが明らかとなった。 (2)マウス小脳顆粒細胞は、培地中のKCl濃度を25mMから5mMにすると細胞死を起こすが、再び25mMに戻すと細胞死を抑制できる。この際、Ca^<2+>流入依存的にBDNF遺伝子の発現誘導が顕著に認められる。 (3)Differential display法などでCa^<2+>シグナルに応答して発現変化を示す遺伝子群を検索した所、他に多数の遺伝子が該当することが明らかとなった。特に、ニューロトロフィン-3(NT-3)遺伝子はBDNF遺伝子とは逆に、down-regulationを受けることが明らかとなった。これら遺伝子群を、カルシウム応答遺伝子群(Calcium-responsive genes; CaRGs)と命名した。 現在、これらCaRGsをさらに同定することによって、Ca^<2+>流入で引き起こされる細胞内初発反応を明らかにすると共に、その発現制御系の解析を進めている。
|