研究課題/領域番号 |
07280208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
笹井 理生 名古屋大学, 人間情報学研究科, 助教授 (30178628)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | タンパク質フォールディング / 配列デザイン / スピングラス |
研究概要 |
PDBに収録されている構造から、75個の互いに無関係な構造を選び出し、残基間距離の出現頻度をもとに統計的ポテンシャルを構築した。このポテンシャルを用いて単純な4-helix bundle蛋白について分子動力学計算を行い、伸びたランダム鎖を初期条件として、nativeに近い構造までフォールドさせることに成功した。初期条件を変えた計算によって、正しいトポロジーを持った構造に到達する場合としない場合の分岐率を調べ、正しいトポロジーを持った構造に到達するためには、helixを形成するスピードと3次構造が形成されるスピードのバランスが保たれることが必要条件であることが示された。こうした構造の階層性を考慮したスピングラス模型が考案され、キネティックスと構造の相関についての分析が行われた。この結果は、格子模型やガラス転移の平均場近似でこれまで取り入れられなかった構造の階層性が、キネティックスを決める重要な因子であることを示している。 さらにアミノ酸配列空間のモンテカルロ検索を行い、模擬的な進化アルゴリズムによって配列を生成して、上述の分子動力学計算のもとでフォールド可能な、新しい配列を選択するのに成功した。フォールド可能な配列は野生型の配列と25%から50%程度の相同性を持ち、野生型と同程度のフォールド能力を有している。フォールド可能な配列はフォールディング経路に沿って野性型とだいたい同じエネルギー面の構造をもたなければならない、フォールド可能な配列の進化速度は均一でなく、ゆらぎ、相関を持つ、などの重要な結果を得た。アミノ酸配列は、native構造をコードしているのみならず、フォールド過程をもコードしていると考えることができる。さらに現在、シミュレーションの拡張、実験との比較、統計力学的模型の構築、という方向に努力が続けられている。
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