研究課題/領域番号 |
07281205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
和田 清俊 名古屋大学, 農学部, 助教授 (80182971)
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研究分担者 |
金山 喜則 名古屋大学, 農学部, 助手 (10233868)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | オカヒジキ / 花成 / 性分化 / 雄芯形成 / 雄性不稔 / アポミクシス / 光周期 / 光強度 |
研究概要 |
オカヒジキ(アカザ科)の花成、花の性分化とアポミクシスの光による制御機構について生理学的、形態学的解析を行い、以下の成果を得た。 1.様々な光条件下での花成反応を調べ、1)16時間暗期の中央に挿入した光中断は花成を完全に阻害し、2)16時間暗期のときの花成は、8時間明期の通常の短日条件下よりも明期を12時間に延長した変則的な日長条件下で促進され、3)12時間明期のときの花成は、12時間暗期の中間日長条件下よりも16時間暗期の条件下で促進されること、4)短日条件下では光強度が高いほど花成は促進され、花成反応の強さと光強度はほぼ比例関係にあることを見いだした。以上の結果から、中間植物であるオカヒジキの花成は、短日植物として誘導された花成反応がトータルの光量の増加によって促進されるものであることを明らかにした。 2.短日条件下で形成された花は見かけ上雌性花であるが、1)組織切片の顕微鏡観察の結果、このような花では、胞子形成細胞が分化し、花粉母細胞が減数分裂して、coenocytic tetradまでは形成されるが、その段階で発生が停止し、液胞化、崩壊して、葯全体が萎縮するものであることを見いだした。このことから、この現象は雄性不稔の誘導と見なすのが適当であることを明らかにした。2)雄性不稔に関しては光周期の影響が大きく、光強度の影響は小さいこと、3)種々の植物ホルモン処理は雄性不稔を回復させることはないことを明らかにした。 3.短日条件下で形成された雄性不稔花の種子形成については再現性のある結果が得られず、種子形成率も著しく低かったことから、アポミクシスは行わないと判断された。
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