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ユリの自家不和合性発現誘導の分子機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 07281206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

手塚 修文  名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (10109316)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードテッポウユリ / 環状ヌクレオチド / ゲルマニウム化合物 / ストレス / スーパーオキシドジスムターゼ / 柱頭 / 自家不和合性 / 花柱
研究概要

配偶体型自家不和合性機構をもつテッポウユリ[品種;ヒノモト(♀,♂),ジョージア(♂)]を用いて、その発現機構を解明すべく実験を行っている。ユリの非受粉・自家受粉および他家受粉した雌しべ3区をそれぞれ48時間インキュベートした後の柱頭および花柱中のcAMPの含量を測定した。その含量は大凡5〜10pmol/g fresh weightであり、柱頭でも花柱でも、非受粉区と自家受粉区の間ではcAMPレベルの差異は殆ど認められなかったが、他家受粉区では自家受粉区に比べて、ほぼ2倍のレベルであった。この様に高等植物にcAMPが存在したことから、ユリにアデニレートシクラーゼが存在することを証明する必要があるので、その酵素の抽出・分離、アッセイを試行錯誤して再現性の高い各方法を確立出来た。この酵素の比活性(pmol/mg protein/min)は粗抽出画分;41、膜画分;535、可溶性画分;375であった。
一方、自家不和合性機構は一種のストレス反応を発現した結果であると想定できる。動物実験により、ある種の有機ゲルマニウム化合物はイオンラジカルのスカベンジャーとして作用することが知られている。この有機ゲルマニウムおよび二酸化ゲルマニウムで処理したテッポウユリでは、自家受粉による花粉管伸長が促進された。このことから、自家受粉した雌ずいではイオンラジカルが多く発生することが考えられので、イオンラジカルの合成酵素[NAD(P)Hオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ]および分解酵素[スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ]などの活性を測定したところ、他家受粉に比べて自家受粉による雌しべでこれらの酵素活性が高かった。以上のことから、自家受粉による雌しべでは「押し掛け亭主」である自家花粉の出現でストレス状態になり、花粉管の伸長に関する代謝系がスムーズに進行しないため、自家不和合性機構が確立するものと思われる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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