研究課題/領域番号 |
07283202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山下 正兼 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30202378)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 卵成熟 / 減数分裂 / 魚類 / 両生類 / mRNA / MPF / cdc2 / サイクリンB |
研究概要 |
1.卵成熟促進因子(MPE)の形成・活性化機構 キンギョ卵成熟誘起に重要な意味を持つサイクリンBの翻訳開始機構を探るため、キンギョ卵成熟過程におけるサイクリンBmRNAのポリA鎖の変化を調べた。ポリA鎖は卵核胞崩壊後に伸長することが示され、これはサイクリンBmRNAの翻訳開始より、安定化に関わることが示唆された。サイクリンBmRNAの翻訳開始に関わると予想されるサイクリンB特異的翻訳阻害因子を同定するため、サイクリンBmRNAに結合する蛋白質の検索を行った。その結果、3種のタンパク質が検出され、これらタンパク質をコードするcDNAのクローニングを計画している。 アカガエル卵成熟過程におけるMPFの形成・活性化機構を調べるため、アカガエルサイクリンB1、B2のcDNA(全長の約2/3)をRT/PCRで得、その産物に対する抗体を作製した。これを用い、卵成熟過程におけるサイクリンB1、B2の挙動を調べ、キンギョと同様、アカガエル未成熟卵にはcdc2・サイクリンB複合体はなく、ホルモン刺激後に形成されることがわかった。しかし、キンギョと異なり、ツメガエルと同様、その活性化にはcdc25が必要であることが示された。これらのことは、アカガエルはキンギョとツメガエルの中間的なMPF形成・活性化機構を採用していることを示す。 2.MPFの作用、特に卵成熟に果たす役割 大腸菌で作製されたキンギョサイクリンBタンパク質をゼブラィシュ未成熟卵に注射すると、卵核胞崩壊が起こったが、染色体凝縮は見られなかった。このことは、cdc2・サイクリンB複合体は卵核胞崩壊には関与するが、染色体凝縮には関与しないことを示唆する。
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