研究課題/領域番号 |
07283206
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中堀 豊 東京大学, 医学部(医), 助教授 (10172389)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | Y染色体 / 無精子症 / AZF / DAZ遺伝子 |
研究概要 |
最近、ヒトのY染色体の解析が進むにつれY染色体上にも様々な遺伝子が存在することが分かってきた。特に、生殖細胞の分化、男性機能に関する遺伝子に注目が集まっている。我々は、ヒトY染色体の構造を研究してきたものであるが、Y染色体の構造異常と症状の検討から、無精子症遺伝子を長腕真性クロマチン部のもっとも遠位端に、また成長を規定する遺伝子を長腕の近位部にマップした。これらの遺伝子をクローン化し、その働きを知ることが一つの目的である。 精子形成においては、Y染色体上にいくつかの遺伝子があると考えられている。他の研究者がYRRM遺伝子、SMCY遺伝子などを精子形成に関与している候補として発表したが、我々の欠失例とは場所が違っていた。したがって、これらとは別の遺伝子が存在すると考え、この領域のYACをコスミドにサブクローニングし解析を行っている。特に、父子ともにY染色体欠失がありながら子供のみが無精子症という例があり両者の間の欠失の違いを明らかにすべく、欠失の切断点をクローン化しようとしている。Y長腕をウォークしていたつもりが、いつのまにかホモロジーをもった短腕側へと飛んでしまったので再トライしている。 本年度研究中に、米国のPageらがY染色体長腕から新たな遺伝子DAZ(deletion in azoospermia)をクローン化した。この遺伝子の座位はわれわれがAZF(azoospermic factor)をマップした座位と重なっている。日本人無精子症患者でYの構造異常が認められない症例で微小欠失、点突然変異の検索を共同研究として進めることになった。一方、DAZを欠失している固体の中には、全く精子を作らないものから乏精子症まで障害の程度が様々であることが分かった。
|