研究課題/領域番号 |
07300018
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笠原 順三 東京大学, 地震研究所, 教授 (70012953)
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研究分担者 |
角田 寿喜 鹿児島大学, 理学部, 教授 (40041222)
鈴木 貞臣 九州大学, 理学部, 助教授 (00001850)
平原 和朗 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40165197)
日野 亮太 東北大学, 理学部, 助手 (00241521)
塩原 肇 北海道大学, 理学部, 助手 (60211950)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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キーワード | 南西諸島海溝 / プレート内地震 / 正断層地震 / 海底地震観測 / GPS観測 / 海山の沈み込み / 喜界島地震 |
研究概要 |
1985年10月18日震度V、19日震度IVの地震が奄美大島近海の喜界島周辺で発生した。気象庁によればこれらの地震のそれぞれマグニチュードはM=6.5、6.7であった。また津波波高は1.8m. 1.4mと発表された。過去南西諸島海溝周辺では1911年M8.0の喜界島の地震が発生した。今回の地震は海溝付近のプレート内正断層であったこと、また防災的見知からも地震活動の監視が重要であると判断し、地震、GPSを主とする臨時観測を行った。 1)海底地震-陸上臨時観測、2)強震観測、3)GPS観測、4)津波調査を実施した。海底地震観測は北大、東北大、東大地震研、鹿児島大の大学の他に海上保安庁水路部が参加した。陸上では3台の観測点を設置し鹿児島大学へテレメータをした。18台の海底地震計は水路部の測量船によって設置し、回収は地震研究所の用船により行った。これらの海底・陸上データを併合し、詳細な震源決定を行った。得られた震源分布から、今回の奄美大島近海地震活動は喜界島の南約30km付近に分布する。震源はほぼ東西に75kmの領域で発生した。震源の深さは10〜40kmに分布し、海底まで達する地震はまれであった。陸上だけから決定した震源位置に比べ、15〜20km喜界島よりに決まった。震源分布は遠地地震の波形を用いて菊池等が得たプレート内の正断層地震であることと矛盾しない。津波現地調査から、津波波高は最大3mで喜界島南部の浦原で得られた。また、島の北西部の中里でも2.3mの波高が認められた。GPSは京都大学、東大地震研究所が実施し、既設3点に加え、喜界島に1点を新たに設置し観測を開始し継続中である。GPSについては観測期間がまだ充分でなく引き続き観測と解析を継続する。
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