研究分担者 |
金子 修一 山梨大学, 教育学部, 教授 (10161176)
中村 圭爾 大阪市立大学, 文学部, 教授 (00047383)
気賀沢 保規 明治大学, 文学部, 教授 (10100918)
礪波 護 (砺波 護 / 礪波 衛) 京都大学, 文学部, 教授 (10027534)
池田 温 創価大学, 文学部, 教授 (90000570)
岡野 誠 明治大学, 文学部, 教授 (50110979)
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研究概要 |
本研究の目的は,国家と社会の関係を基軸として,10世紀以前の東アジアの各時代における地域社会像を明らかにし,最終的には古代東アジア史の再構成を企図するものである。このような大きな課題を設定したため,本研究は相当に多数の研究者(20名の研究分担者と6名の研究協力者)が参加して遂行された。3年間の共同研究期間中,毎年夏期には当該問題に関して,幾つかの研究発表を中心にシンポジウムを開催し討論を行ったほか,各自が随時,学会誌などに研究成果を発表した。 研究成果報告書は、全体を「一 中国の国家と地域」、「二 中国の辺境地域」、「三 東アジア諸地域」の3部に分けて構成し、「一」には、中国内地における戦国時代から唐代に至るまでの国家・地域社会に関する問題を論じた7論文、「二」には、上古から五代までの四川・中国北辺・トゥルファン・敦煌地域の問題を扱った6論文、「三」には、渤海・新羅などの地域を考察の対象とした4論文を収録した。これらの諸論文を通して、特定の時代と特定の地域における国家と地域に関する具体的問題については、多くの新知見を得ることができた。 この研究成果報告書は補訂を加え,近いうちに論文集として公刊する予定である。しかし,東アジア各時代の国家と地域社会との多様な諸関係を、どのように総合的にとらえるかの確かな成案を獲得するまでには到達しておらず、今回の共同研究の個別的な具体的成果を基礎にして、この課題に対して今後さらに検討を継続しなければならない。
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