研究課題/領域番号 |
07304011
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
大仁田 義裕 東京都立大学, 理学部, 助教授 (90183764)
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研究分担者 |
前田 定広 島根大学, 理学部, 教授 (40181581)
宇田川 誠一 日本大学, 医学部, 講師 (70193878)
武藤 秀夫 山梨大学, 教育学部, 助教授 (20143646)
宮岡 礼子 東京工業大学, 理学部, 助教授 (70108182)
荻上 紘一 東京都立大学, 理学部, 教授 (10087025)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 部分多様体 / 調和写像 / リー群 / 極小曲面 |
研究概要 |
本年度は、この科研費の援助により本研究は、大変充実した研究活動が行えたといえると思う。年度前半の1995年9月18日〜20日において、東京都立大学国際交流会館を利用して、「Lie Groups and Submanifold Geometry」というテーマで研究集会を行った。部分多様体と等質空間の微分幾何に関する研究発表・報告・問題提起などが活発に為された。年度後半では、1995年12月から1996年3月にかけて、「Workshop on Harmonic Maps and Related Topics」を行った。12月から2月は、東京都立大学理学部にて土曜日を利用して4回、3月にまとめという意味も含め山梨大学教育学部で3日間、集中的かつ広範に重要なsubjectを選んで、発表講演・講義・議論・問題提起等が活発に為された。特に、このworkshopでは、発称空間への調和写像のユニトン解、3次元球面に値を持つトーラス上の調和写像のモジュライのHitchinの理論、リーマン幾何の方法によるタイヒミュラー理論、調和写像特に擬正則曲線の収束・退化の研究、Seiberg-Witten理論におけるKobayashi-Hitchin対応、代数的極小曲面のモジュライとAbelの定理・リーマン面上のテ-タ関数、対象空間への調和写像方程式のゲージ理論、アファイン極小曲面論などについて発表・講演・討論され、これらが互いにどのように関係し、どのように発展すべきかが徐々に明らかになってきた。調和写像論における新しい領域が形成されるべきであることが認識された。これは、学問的に意義のあることである。 また、大学院生らの協力で、調和写像論・部分多様体論およびそれらの関連分野としてゲージ理論・シンプレクティクトポロジーなどの最近の情報・文献が得られ、それを整理し利用できたのは、本研究の推進に大変役立った。 具体的に得られた成果を、次にいくつか述べる。荻上は、極小部分多様体の曲率ピンチング問題に新しい結果をいくつも与えた。内藤は、対称空間の対称部分多様体の研究に付随したグラスマン幾何学をますます発展させて、その論文を書き上げている。宮岡は、ネヴァンリンネ理論の観点から極小曲面のガウス写像の除外値の問題を議論して新しいアプローチをあたえた。武藤氏の平均曲率一定の曲面に対するdressing upの方法による明確な記述を与えた。
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