研究分担者 |
山本 哲朗 愛媛大学, 理学部, 教授 (80034560)
三井 斌友 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 教授 (50027380)
中尾 充宏 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (10136418)
河原田 秀夫 千葉大学, 工学部, 教授 (90010793)
岡本 久 (岡本 秀夫) 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (40143359)
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
篠原 能材 徳島大学, 工学部, 教授 (40035803)
加古 孝 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30012488)
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研究概要 |
1.軸対称流れ問題の数値計算法の確立.問題が軸対称の状況下では円筒座標系を導入することにより3次元問題が2次元化され計算量が格段に軽減するが,軸上に特異性が生じる.この特異性に対応した要素分割と重み付き関数空間を導入して,混合型有限要素近似,安定化有限要素近似について,最良な誤差評価,収束性を示した. 2.物体の揚力・抗力係数の精確な数値計算法を開発.流れ場に置かれた物体に働く力を精確に求めるために,表面積分でなく弱形式を経由して領域積分で求める方法を開発した.この方法では,誤差解析が可能であり,任意形状物体の揚力・抗力係数が精度良く求めることができるようになった. 3.渦法によるオイラー方程式の数値計算.渦層は乱流生成の主な素過程のひとつであり,そのメカニズムを知ることは重要である.せん断流を背景流としする2次元渦層の振る舞いを数値的に調べた.渦層の渦の符号とせん断流の渦の符号とによって,現象が大きく異なることを観察した. 4.漏洩・透過境界条件を持つ流れ問題の解析.工学や環境問題で提起される現象に現れる漏洩・透過境界条件をもつ流れ問題の定式化を行い,その解析を行った.さらに,その数値解法も開発した. 5.数値計算解の最大値ノルムでの精度保証,非線形楕円型偏微分方程式の数値解の最大値誤差評価に,高次要素を用いて残差反復法と組み合わせて,数値解の検証精度を著しく向上させた. 6.常微分方程式系への並列アルゴリズムの実装,選点型の2段階ルンゲ・クッタ法を提案した.この方法は次数と安定性を保ち,並列化が容易である.選点の適当な設定によって高次の2段階ルンゲ・クッタ法を構成し,予測子・修正子型の並列化の実装を行い,高性能計算を実現した.
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