研究課題/領域番号 |
07304038
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
向井 利典 宇宙科学研究所, 太陽系プラズマ研究系, 教授 (60013695)
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研究分担者 |
国分 征 (國分 征) 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (00011502)
松本 紘 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (00026139)
寺沢 敏夫 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30134662)
森岡 昭 東北大学, 理学部, 教授 (50004479)
町田 忍 京都大学, 理学部, 助教授 (70209469)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
14,000千円 (直接経費: 14,000千円)
1997年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1995年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 磁気圏境界面 / プラズマシート境界層 / 磁気リコネクション / 衝撃波 / s1ow-mode shock / サブストーム / 磁気圏尾部 / 低緯度境界層 / 磁気圏境界層 / プラズマシート境界面 / 低緯度境界原 / プラズマシート / slow-mode shock / プラズマ波動 / 波動粒子相互作用 / プラズモイド |
研究概要 |
地球周辺の宇宙空間には、太陽風と磁気圏の相互作用によって磁気圏境界面、前面の衝撃波、プラズマシート境界層、プラズマポ-ズ、等の無衝突プラズマ境界層が形成されている。境界層は特性の異なるプラズマの単なる接触面ではなく、ミクロな運動論的過程によって境界層を通してエネルギー・運動量・粒子の輸送が行われ、それが磁気圏全体のダイナミックスやエネルギー輸送を制御していると考えられている。本基盤研究の目的は、高時間分解能の「GEOTAIL」、「あけぼの」等の衛星観測結果を基にその物理過程を明らかにすることであった。本研究の活動は、個別的研究だけでなく、観測データ検討会と大小の研究会を通じて多くの研究者の周知を集め総合的な観点から研究を進めることを中心としてきた。また、このような総合研究を通じて若手研究者の養成をはかり、我が国における基礎科学研究のポテンシャルを上げることも重要課題の一つとした。その観点から見て、平成8年11月に石川県金沢市で開催された国際会議「磁気圏尾部研究の新たな展望」は、本基盤研究で得られた成果を中心とする討論の場として特に大きな効果があった。この3年間に出版された「GEOTAIL」関連の論文数は150編に上り、11項にはその中の一部の代表的なもののみにとどめる。多数の成果の中で特筆すべきことは、磁気リコネクション過程が磁気圏境界層やプラズマシート境界層の形成、境界層を通してのエネルギー・運動量・粒子の輸送機構、および磁気圏全体のダイナミックス、磁気圏嵐におけるエネルギー解放過程に重要な役割を果たしている観測事実が次々と発見されたことである。特に、粒子の3次元速度分布関数の高時間分解能の観測結果が粒子コード(Hybrid code、およびFu11 Partic1e Code)の計算機シミュレーションで再現できるようになり、従来のMHD的描像を越えて、粒子の輸送、加熱、加速の物理過程の研究の進展を大きく促した。
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